2026年6月09日
親の物忘れが気になりはじめた方へ。軽度認知障害(MCI)や軽度認知症が疑われる段階で、状態を確認しておくことには意味があります。保谷駅前こころのクリニックでは、歩いて通院できる段階の物忘れについて、認知症診療経験を踏まえて相談をお受けします。
最近、親の物忘れが気になる。
物の名前がすぐに出てこない。
同じことを何度も聞く。
予定や約束を忘れる。
買い物に行っても、何を買う予定だったか思い出せない。
鍵、財布、通帳、保険証などを探すことが増えた。
そのような変化があると、家族として不安になることがあります。
「年齢のせいなのか」
「認知症の始まりなのか」
「まだ様子を見てよいのか」
「一度、病院で相談した方がよいのか」
判断に迷うこともあると思います。
物忘れには、年齢とともに自然に増えるものもあります。
一方で、認知症の前段階とされる、軽度認知障害、いわゆるMCIが関係していることもあります。
MCIは、認知症と診断される前の段階として知られています。
日常生活は、まだ大きく崩れていない。
一人で歩いて通院できる。
会話もできる。
身の回りのことも、ある程度できている。
けれども、以前と比べると、明らかに物忘れが増えている。
そのような段階で、一度状態を確認しておくことには意味があります。
家族として、受診を勧めるタイミングに迷うことがあります
親の物忘れが気になっても、すぐに受診につなげるのは簡単ではありません。
「年のせいかもしれない」
「本人に言うと怒るかもしれない」
「まだ一人で生活できているから大丈夫かもしれない」
「でも、前とは少し違う気がする」
家族の方が先に変化に気づいていても、ご本人はあまり困っていないこともあります。
「大丈夫」
「そんなことはない」
「病院に行くほどではない」
そう言われると、それ以上強く言いにくいものです。
一方で、通帳や保険証を何度も探している。
同じ話を何度もしている。
薬を飲み忘れている。
予定を忘れることが増えている。
その様子を見ると、やはり心配になる。
強く受診を勧めるほどではない。
けれども、このまま様子を見るだけでよいのか分からない。
その段階で、家族だけで判断しようとしなくてよいと思います。
物忘れを責める前に、まず状態を確かめる。
それが、早い段階で相談する意味です。
MCIは「まだ大丈夫」と言い切れない段階です
軽度認知障害という言葉は、少しわかりにくいかもしれません。
認知症と診断されるほどではない。
しかし、年齢相応の物忘れだけとも言い切れない。
その中間にある状態として考えられます。
この段階では、ご本人が不安を感じていることもあります。
反対に、ご本人より先に、家族が変化に気づくこともあります。
たとえば、
「同じ話が増えた」
「予定を忘れることが増えた」
「薬の管理が少し心配になってきた」
「料理や買い物の段取りに時間がかかるようになった」
「以前より外出に不安が出てきた」
このような変化がある場合、生活が大きく崩れる前に、状態を確認しておくことが大切です。
認知症がかなり進んでから相談するのではなく、
物忘れが気になりはじめた段階で相談する。
それが、物忘れ外来の大切な役割です。
物忘れ外来が想定している方
認知症の診療には、いくつかの段階があります。
物忘れが気になりはじめた段階。
MCIが疑われる段階。
軽度の認知症が疑われる段階。
さらに進行して、徘徊、強い興奮、暴言、暴力、幻覚、妄想、介護拒否、昼夜逆転などが目立つ段階。
物忘れ外来は、主に前半の段階を対象としています。
まだご本人が歩いて来院できる。
診察室で会話ができる。
日常生活が完全には崩れていない。
家族の方と一緒に状況を整理できる。
そのような方の物忘れを確認し、必要に応じて検査や治療方針を検討する外来です。
一方で、認知症が進行し、強い興奮、暴力、徘徊、介護困難、幻覚や妄想などのBPSDが中心となっている場合には、より専門的な体制や入院設備、地域支援との連携が必要になることがあります。
当院は、進行した認知症のBPSD対応を主目的とする外来ではありません。
その前の段階である、
物忘れ、MCI、軽度認知症が疑われる時期に、状態を確認する外来としてご利用いただくことを想定しています。
「歩いて来られる段階」で相談する意味
物忘れ外来では、「通えること」そのものが大切です。
ご本人が歩いて来られる。
家族が付き添いやすい。
駅前で場所が分かりやすい。
帰りに買い物をして帰ることもできる。
受診が、生活から大きく切り離された特別な出来事になりすぎない。
保谷駅前こころのクリニックは、西武池袋線・保谷駅北口すぐ、いなげや保谷駅前店2階にあります。
駅前のスーパー2階にある医療モール内のクリニックであることは、物忘れが気になりはじめた段階の方にとって、受診のハードルを下げる意味があります。
「大きな病院に行くほどなのか分からない」
「でも、一度は相談しておきたい」
そのような段階で、まず状態を整理する場所として、駅前の物忘れ外来を利用していただくことを想定しています。
「もっと悪くなってから受診する」のではなく、
「まだ生活が保たれている今のうちに確認する」
そのような考え方です。
MCIの段階で、治療選択肢を検討できる場合があります
近年、アルツハイマー病による軽度認知障害や軽度認知症の段階で、進行を抑えることを目的とした治療薬が使われるようになってきました。
ただし、すべての物忘れに使える薬ではありません。
年齢に伴う物忘れなのか。
MCIが疑われるのか。
アルツハイマー病によるMCIの可能性があるのか。
睡眠不足、不安、うつ状態、薬の影響、体の病気などが関係していないか。
こうした点を確認する必要があります。
MCIの段階で薬を試したいと考える方にとっても、まず大切なのは、
「今の物忘れがどの段階にあるのか」
を整理することです。
物忘れ外来で最初に大切なのは、薬の名前を決めることではありません。
年齢相応なのか。
MCIが疑われるのか。
軽度認知症の段階なのか。
それとも、不眠、うつ、不安、薬の影響が関係しているのか。
まず、その整理から始まります。
治療薬の対象になるかどうかは、診察だけで簡単に決まるものではありません。
必要に応じて、認知機能検査、画像検査、専門医療機関との連携などを含めて検討します。
当院では、認知症診療の経験を踏まえ、現在の物忘れがどのような状態なのか、MCIや軽度認知症の可能性があるのかを確認しながら、現実的な治療方針を考えていきます。
物忘れの背景には、認知症以外の要因が隠れていることもあります
物忘れがあるからといって、すぐに認知症と決まるわけではありません。
睡眠不足。
不安。
うつ状態。
強いストレス。
薬の影響。
生活リズムの乱れ。
体の病気。
こうした要因によって、集中力や記憶力が落ちているように見えることがあります。
特に高齢の方では、不眠や気分の落ち込みがあると、物忘れが目立ちやすくなることがあります。
「最近ぼんやりしている」
「会話の反応が遅い」
「意欲が落ちている」
「外出が減った」
「眠れていない」
このような状態が重なると、認知機能の低下と見分けがつきにくいことがあります。
物忘れ外来では、単に記憶力だけを見るのではなく、睡眠、気分、不安、生活状況、服薬内容なども含めて確認していきます。
このような方は
最近、物忘れが増えたと感じる。
家族から、同じ話が多いと言われる。
予定や約束を忘れることが増えた。
薬の飲み忘れが気になる。
通帳、鍵、財布、保険証など、大事な物を探すことが増えた。
料理や買い物の段取りに時間がかかるようになった。
認知症なのか、年齢相応なのか不安がある。
MCIの段階で試せる治療薬について相談したい。
軽度のうちに、今後の方針を確認しておきたい。
このような段階であれば、物忘れ外来で状態を整理する意味があります。
まだ歩いて来られる。
まだ生活が大きく崩れていない。
けれども、以前とは違う物忘れがある。
その段階で相談することが大切です。
進行してからではなく、物忘れの段階で
物忘れ外来は、認知症が進んでから行く場所だけではありません。
まだ歩いて来られる段階で、これからを考える場所です。
認知症は、進行してから初めて問題になるものではありません。
むしろ、生活が保たれている段階で変化に気づき、状態を確認しておくことが大切です。
MCIの段階では、今後の変化を見ながら、必要に応じて治療選択肢を検討できる場合があります。
もちろん、すべての方に薬が使えるわけではありません。
しかし、物忘れが気になりはじめた段階で受診することで、加齢による変化なのか、MCIが疑われるのか、他の要因が関係しているのかを整理しやすくなります。
「まだ大丈夫」と思っているうちに、相談できる段階があります。
ご本人が歩いて来院できるうちに。
家族と一緒に状況を説明できるうちに。
生活が大きく崩れる前に。
物忘れについて、一度外来で確認してみることをおすすめします。
保谷駅前こころのクリニックの物忘れ外来について
物忘れが気になりはじめた方。
MCIの段階で治療選択肢を検討したい方。
親の物忘れについて、家族として一度相談したい方。
当院は完全予約制です。
ご記入いただいたWEB問診をもとに、医師が内容を確認し、当院でお力になれると判断した場合に、WEB予約をご案内します。
小規模クリニックのため、診療体制上すべてのご相談に対応できるわけではありません。
あらかじめご了承ください。
保谷駅前こころのクリニック
