2026年6月14日
親の物忘れが心配なとき、長谷川式認知症スケールなどの認知機能検査を受けるべきか迷う方へ。西東京市・保谷・大泉学園周辺で物忘れ外来をお探しの方に、検査の点数だけでなく生活上の変化を確認する意味を解説します。
「親の物忘れが増えてきた」
「同じことを何度も聞くようになった」
「薬を飲んだか忘れるようになった」
「同じものを何度も買ってくるようになった」
そのような変化があると、家族は迷います。
年齢のせいなのか。
認知症の始まりなのか。
MCI、軽度認知障害の段階なのか。
長谷川式認知症スケールなどの検査を受けた方がよいのか。
本人は「大丈夫」と言う。
でも、家族から見ると、以前とは少し違う。
その違和感を、外来で確認する方法の一つが、認知機能検査です。
ただし、物忘れ外来で大切なのは、長谷川式の点数だけを見ることではありません。
何点だったか。
それも大切です。
しかし、それ以上に大切なのは、検査の点数と、実際の生活で起きている変化を合わせて見ることです。
外来では、日常生活で起きている変化を確認しながら、必要に応じて長谷川式認知症スケールなどの認知機能検査を行い、現在の状態を整理していきます。
「まだ生活できているから大丈夫」と思える段階でも、検査で認知機能の状態を確認しておくことで、今後の方針を考えやすくなる場合があります。
長谷川式認知症スケールとは
長谷川式認知症スケールは、認知機能の低下が疑われるときに使われる代表的な検査の一つです。
正式には、改訂長谷川式簡易知能評価スケール、HDS-Rと呼ばれます。
記憶。
日時や場所の把握。
計算。
言葉の想起。
こうした認知機能を確認し、合計30点満点で評価します。
一般的には、20点以下の場合に認知症が疑われる目安とされます。
ただし、点数はあくまで目安です。
長谷川式の点数だけで、すべてが決まるわけではありません。
検査当日の体調。
緊張。
不眠。
気分の落ち込み。
聴力や視力の問題。
教育歴や生活背景。
薬の影響。
こうした要素によって、検査結果が左右されることがあります。
そのため、長谷川式の点数は、現在の認知機能を確認するための指標の一つとして扱います。
点数だけでは、生活の変化までは見えないことがあります
長谷川式の点数は大切な情報です。
しかし、物忘れ外来で確認したいのは、点数だけではありません。
同じことを何度も聞くようになった。
薬を飲んだか忘れるようになった。
同じものを何度も買ってくる。
財布や通帳を探すことが増えた。
支払いを忘れるようになった。
予定や約束の確認が何度も必要になった。
このような生活上の変化は、検査の点数と同じくらい重要な情報です。
外来では一見しっかり答えられる。
でも、自宅では薬の飲み忘れがある。
同じ買い物を繰り返している。
通帳や保険証を何度も探している。
そのようなことがあります。
反対に、検査の点数が低めに出ても、不眠、抑うつ、緊張、薬の影響などが関係している場合もあります。
だからこそ、検査結果だけを見て、すぐに「認知症です」「問題ありません」と単純に決めるのではなく、ご本人の生活、ご家族が気づいている変化、服薬状況、睡眠、気分の状態などを合わせて整理することが大切です。
検査は、本人を責めるためのものではありません
認知機能検査というと、ご本人が抵抗を感じることがあります。
「試されている」
「認知症扱いされた」
「できないことを確認されるようで嫌だ」
そう感じる方もいます。
家族も、検査をすすめることに迷うことがあります。
「本人が傷つくのではないか」
「怒られるのではないか」
「まだ生活できているのに、検査まで必要なのか」
そのように感じるのは自然です。
しかし、認知機能検査は、本人を責めるためのものではありません。
今の状態を確認し、これからの生活と治療の選択肢を考えるためのものです。
家庭内で「認知症かどうか」を決めようとすると、本人も家族も疲れてしまいます。
家族だけで抱える前に。
本人を責める前に。
まず外来で状態を確認する。
それが、認知機能検査を行う意味です。
MCI・軽度認知障害の段階で検査する意味
MCI、軽度認知障害は、認知症そのものではありません。
一方で、年齢相応の物忘れだけとも言い切れない状態です。
まだ生活はできている。
まだ歩いて通院できる。
家族と一緒に外来まで来られる。
しかし、以前より物忘れや生活管理の変化が出ている。
このような段階で認知機能検査を行うことは、単に不安を確認するだけではありません。
今後の治療の選択肢を考える入口になります。
「まだ生活できているから大丈夫」と思える段階こそ、検査と生活上の変化を合わせて確認し、今後の方針を考えやすい時期です。
近年は、認知症がかなり進行してからではなく、軽度認知障害や軽度認知症の段階で治療の選択肢を考える場面も出てきています。
もちろん、検査を受ければすぐに薬が使える、という単純な話ではありません。
しかし、認知機能の状態や生活上の変化を確認することで、薬物療法を含めた治療の選択肢を検討しやすくなる場合があります。
物忘れ外来は、診断名を急いでつける場所ではありません
物忘れ外来は、認知症という病名を急いでつける場所ではありません。
今の生活がどの程度保たれているのか。
家族がどこで困り始めているのか。
検査の点数と生活の変化が合っているのか。
今後どのような対策が必要なのか。
そうしたことを、一緒に整理する場所です。
物忘れ外来は、認知症が進んでから行く場所だけではありません。
まだ歩いて来られる段階で、これからを考える場所です。
駅前の通いやすい場所で、まずは物忘れと認知機能の状態を確認してみる。
それも、早い段階でできる大切な選択です。
検査結果と家族が見ている変化を合わせて考えます
長谷川式認知症スケールでは、記憶、見当識、注意、言葉の想起など、認知機能の一部を確認します。
一方で、長谷川式だけで、すべての認知機能や生活上の困りごとがわかるわけではありません。
日常生活での段取り。
服薬管理。
買い物。
お金の管理。
家族とのやり取り。
通院のしやすさ。
こうした点は、検査の点数だけでは十分に見えないことがあります。
本人が外来ではしっかり答えられても、自宅では同じ質問が増えている場合があります。
検査では一定の点数が取れても、薬の飲み忘れや買い物の重複が出ている場合があります。
そのため、物忘れ外来では、検査の点数と生活上の変化の両方を確認します。
本人の答えだけでなく、ご家族から見た変化も大切な情報になります。
物忘れ外来で確認したいこと
物忘れ外来では、認知機能検査だけでなく、生活の中でどのような変化が出ているかを確認します。
たとえば、
いつ頃から物忘れが増えたのか。
同じことを何度も聞くようになったのか。
薬を飲んだか忘れることが増えたのか。
同じ食品や日用品を何度も買ってくるのか。
財布や通帳を探すことが増えたのか。
支払い忘れや予定の確認が増えているのか。
眠り、気分の落ち込み、意欲低下が関係していないか。
現在飲んでいる薬の影響が考えられるか。
こうした情報は、検査の点数をどう見るかを考えるうえでも重要です。
長谷川式の点数だけではなく、ご家族が見ている生活上の変化をWEB問診に入力していただくことで、外来で確認すべき点が整理されます。
検査を受けるかどうか迷っている段階でも、生活上の変化を書いていただくことで、外来で確認すべき点を整理しやすくなります。
当院の物忘れ外来で相談しやすい段階
当院の物忘れ外来は、主に、物忘れが気になりはじめた段階、MCIが疑われる段階、軽度認知症が疑われる段階の方を想定しています。
まだ歩いて来院できる。
診察室で会話ができる。
日常生活が完全には崩れていない。
家族の方と一緒に状況を整理できる。
このような段階で、長谷川式認知症スケールなどの認知機能検査を含めて、現在の状態を確認し、必要に応じて今後の方針を検討します。
一方で、当院は、強い興奮、暴言、暴力、徘徊、介護拒否、幻覚、妄想、昼夜逆転など、進行した認知症に伴う行動・心理症状、いわゆるBPSDへの対応を中心とする外来ではありません。
進行した認知症で、介護困難やBPSDへの対応が中心となる場合には、より専門的な体制、入院設備、地域支援との連携が必要になることがあります。
当院は、進行した認知症のBPSD対応を主目的とする外来ではありません。
その前の段階である、物忘れ、MCI、軽度認知症が疑われる時期に、状態を確認する外来としてご利用いただくことを想定しています。
認知機能検査を受けるべきか迷っている方へ
「親の物忘れが増えてきた」
「長谷川式などの認知機能検査を受けたほうがよいのか知りたい」
「MCIの段階で試せる治療があるのか知りたい」
「検査の点数だけでなく、生活の変化も含めて相談したい」
そのように感じた方は、まずWEB問診から現在の状態をお知らせください。
WEB問診には、いつ頃から、どのような場面で物忘れや生活管理の変化が出ているのかをご入力ください。
同じことを何度も聞く。
薬を飲んだか忘れる。
同じものを何度も買ってくる。
財布や通帳を探す。
支払い忘れや予定の確認が増えている。
こうした変化は、認知機能検査の結果と合わせて考えるうえで大切な情報になります。
保谷駅前こころのクリニックは、保谷駅ホームからも見える、いなげや保谷駅前店2階のクリニックです。
日曜日も診療しています。
平日にご本人やご家族の予定を合わせにくい場合でも、相談しやすい診療体制を整えています。
当院は完全予約制です。
ご記入いただいたWEB問診をもとに、医師が内容を確認し、当院でお力になれると判断した場合に、WEB予約をご案内します。
小規模クリニックのため、診療体制上すべてのご相談に対応できるわけではありません。
あらかじめご了承ください。
保谷駅前こころのクリニック
