2026年6月14日
親が同じものを何度も買ってくるようになったとき、買い物やお金の管理の変化が年齢相応なのか、認知症やMCI・軽度認知障害の始まりなのか迷うことがあります。生活管理と治療の選択肢を考える目安を解説します。
「実家に、同じ食品や日用品が大量に買い込まれていた」
「冷蔵庫に同じものが入っていた」
「ティッシュが何個も置かれていた」
親が同じものを何度も買ってくるようになると、家族は「認知症やMCIの始まりなのか」と迷うことがあります。
親は「ちゃんと考えて買ったんだ」と言う。
でも、同じものが大量に買い込まれている。
理由を尋ねても、曖昧。
その違和感は、外来で状態を確認するうえで大切な情報です。
買い物は、単にお金を使う行動ではありません。
何が家にあるかを記憶していること。
何が足りないかを認識すること。
必要な量を判断すること。
物の値段を検討すること。
予定や生活の流れに合わせて買うこと。
このように、記憶、判断力、注意力、段取り、生活全体の管理が関わります。
そのため、同じものを何度も買ってくることは、物忘れが生活管理に出始めたサインとして現れているのかもしれません。
もちろん、同じものを買ってくることがあるからといって、すぐに認知症と決まるわけではありません。
たまたま安かった。
買い置きをしておきたかった。
このような理由でも、同じものが増えることはあります。
ただし、以前はそのような買い方をしていなかったのに、同じものを何度も買ってくるようになった場合、家にある在庫を確認できていない場合、本人の説明と実際の状況が合わない場合は、単に様子を見るだけではなく、外来で原因を確認する意味があります。
「まだ生活できているから大丈夫」と思える段階でも、買い物やお金の管理に変化が出ているなら、治療の選択肢を考え始める時期かもしれません。
同じものを大量に買っていることに、家族が気づく場合があります
家族が実家を訪れたときに、同じ食品、ティッシュ、缶詰などがいくつも買い込まれていることに気づく場合があります。
冷蔵庫に同じ食品が何個も入っている。
洗剤やティッシュが大量に置かれている。
缶詰やレトルト食品が必要以上に増えている。
このような変化は、単なる買い物のくせだけでは片づけにくいことがあります。
買ったことを忘れて、また買っている。
家にある在庫を確認できていない。
買い物の予定や段取りが以前より難しくなっている。
このような生活管理の変化として、外来で確認する意味があります。
本人を責めるためではなく、今の状態を確認するために、家族が気づいた変化を整理しておくことが大切です。
買い物の変化は、お金の管理の変化かもしれません
買い物の変化は、財布や通帳、支払いなど、お金の管理の変化と重なって現れることがあります。
財布をどこに置いたか、何度も探す。
通帳や印鑑の場所がわからなくなる。
お金を渡したことや受け取ったことを忘れる。
説明した手続きの内容を覚えていない。
以前より大きな買い物や契約の判断が心配になる。
このような状態が続くと、ご本人の生活だけでなく、ご家族の不安も大きくなります。
特に、お金に関する話題は、家族が指摘しにくいことがあります。
「認知症かもしれない」と言うと本人が傷つくかもしれない。
お金の管理に口を出すと、怒られるかもしれない。
本人の自尊心を傷つけたくない。
そう考えて、家族がしばらく様子を見ることもあります。
しかし、買い物やお金の管理の変化は、本人の生活を守るためにも早めに整理しておきたい情報です。
家庭内で責め合う前に、外来で状態を確認するという選択肢があります。
家族が「少しおかしい」と感じた段階は、まだ生活が保たれているうちに、治療の選択肢を確認するタイミングかもしれません。
買い物やお金の管理の変化は、軽度認知障害(MCI)を考えるきっかけになります
MCIは、認知症そのものではありません。
一方で、年齢相応の物忘れとも言い切れない状態です。
同じものを何度も買ってくる。
同じ食品や日用品が大量に買い込まれている。
買った理由を尋ねても、返事が曖昧になる。
説明したことを覚えていない。
このような変化は、記憶だけでなく、生活管理全体の変化として現れることがあります。
物忘れの背景には、認知症以外の要因が関わっていることもあります。
不眠、気分の落ち込み、薬の影響、身体疾患、生活環境の変化などで、物忘れのように見えることもあります。
だからこそ、「認知症かどうか」を家族だけで決めるのではなく、外来で原因を確認することが重要です。
近年は、認知症がかなり進行してからではなく、軽度認知障害や軽度認知症の段階で治療の選択肢を考える場面も出てきています。
生活管理と治療の選択肢を考えるために、確認したいこと
親が同じものを何度も買ってくるようになっても、本人はそれを大きな問題と考えていないことがあります。
そのため、家族は受診を考えるタイミングに迷いやすくなります。
しかし、同じものが大量に買い込まれている場合、買った理由を尋ねても返事が曖昧な場合、支払い忘れや財布・通帳を探すことが増えている場合は、家族の違和感が大げさとは限りません。
大切なのは、家庭内で「認知症かどうか」を決めることではなく、外来で治療につながる情報を整理することです。
いつ頃から同じものを何度も買ってくるようになったのか。
財布、通帳、印鑑、カードを探すことが増えたのか。
薬の飲み忘れや予定の確認にも変化があるのか。
眠り、気分の落ち込み、意欲低下が関係していないか。
こうした情報は、物忘れの原因やMCI・軽度認知障害の可能性を確認し、生活管理と治療の選択肢を考えるうえで重要です。
ご家族が気づいている変化をWEB問診に入力していただくことで、外来で確認すべき点が整理され、生活管理の変化と、物忘れそのものに対する治療の選択肢を考えやすくなります。
院長は、認知症の進行期から看取りまで経験しています
保谷駅前こころのクリニックの院長は、認知症専門病院で認知症診療に携わり、認知症の進行期から最期のお看取りまで経験してきました。
認知症は、検査の点数だけで判断できるものではありません。
ご本人の生活、家族との関係、服薬管理、お金の管理、通院のしやすさなど、現実の生活全体を見ながら状態を整理していく必要があります。
進行した認知症の大変さを知っているからこそ、まだ生活が保たれている段階、まだ家族と一緒に歩いて来院できる段階で相談する意味を大切にしています。
当院の物忘れ外来で相談しやすい段階について
当院の物忘れ外来は、強い興奮、暴言、徘徊、介護拒否など、進行した認知症に伴う行動・心理症状への対応まで行う外来ではありません。
一方で、物忘れはあるものの、日常生活はおおむね保たれている方、家族と一緒に来院できる方、MCIの段階で治療の選択肢を知りたい方の相談を想定しています。
まだ歩いて来院できる段階、家族と一緒に受診できる段階、買い物・財布・通帳・支払いなどの管理に変化が出てきた段階であれば、外来で現在の状態を確認し、必要に応じて今後の方針を考えていくことができます。
西東京市・保谷・大泉学園で物忘れ外来をお探しの方へ
保谷駅前こころのクリニックは、西武池袋線・保谷駅北口すぐ、いなげや保谷駅前店2階にあります。
保谷、西東京市、大泉学園、ひばりヶ丘周辺から、歩いて通いやすい駅前のクリニックです。
物忘れが気になり始めた段階では、遠くの大きな病院に行くこと自体が負担になることがあります。
まずは駅前の通いやすい場所で、今の状態を確認する。
そのうえで、生活管理の変化を整理し、必要に応じて現実的な対策や、専門医療機関との連携を考える。
そのような入口として、物忘れ外来を利用していただければと思います。
「同じ食品や日用品が大量に買い込まれている」
「財布や通帳を探すことが増えた」
「MCIの段階で試せる治療があるのか知りたい」
そのような段階で、WEB問診に現在の様子を入力していただくことで、物忘れの原因やMCIの可能性、生活管理の変化、物忘れそのものに対する治療の選択肢を外来で検討しやすくなります。
保谷駅ホームからも見える、いなげや保谷駅前店2階のクリニックで診療しています。
初めての受診に不安がある方でも、ご家族と一緒に来院しやすい駅前の環境です。
親の買い物やお金の管理が不安になってきたと感じる場合は、本人を責めるためではなく、状態を確認するために、いつ頃から、どのような場面で、買い物・財布・通帳・支払いの変化が出ているのかをWEB問診からご入力ください。
家族の違和感は、外来で状態を確認するうえで大切な情報です。
「家族と一緒に来院できる」段階であれば、生活管理の変化と、物忘れそのものに対する治療の選択肢を考えやすくなります。
保谷駅前こころのクリニック
