2025年12月13日
イヌやネコにも、「年を重ねるこころ」があります。
若いころのように全力で走らなくなり、少し遠くから家族の様子を眺めている時間が増える。散歩のペースがゆっくりになり、抱っこされる時間が長くなる。それは、「もう少しゆっくり生きたい」というサインでもあります。
獣医師として診察室にいると、老いゆく動物たちは、不安だけでなく安心もたくさん見せてくれます。
痛みが和らいだときに見せるリラックスした表情、飼い主さんの声にだけ反応して尻尾を振る姿──「この人と一緒なら大丈夫」という信頼が、からだの弱りを支えているように感じる瞬間があります。
一方で、飼い主さんのこころは、別のかたちで揺れ続けます。
「もっと散歩に連れて行けばよかった」「痛みがないか心配」「この治療を選んでよかったのか」──。
まだ、あの子はそばにいるのに、すでにペットロスに似た不安や悲しみ(予期悲嘆)が始まっていることも少なくありません。
心療内科では、老いゆくあの子の変化を一緒に振り返りながら、どんな関わり方がその子にとって心地よいか、
飼い主としての不安や罪悪感をどう抱えていくかを、少しずつ言葉にしていくお手伝いができます。
保谷駅前こころのクリニックでは、獣医師としての経験と、精神科・心療内科としての視点の両方から、老いゆく動物のこころと、そばで見守るあなたのこころに寄り添います。
保谷駅前こころのクリニック
