2026年2月02日
「オレキシン受容体拮抗薬は自然で安全」
そう聞いて試したものの、
あまり合わなかったと感じる方もいます。
実はそれには、
はっきりした理由があるケースがあります。
その代表が、
シフトワーク(夜勤・交代制勤務)による不眠です。
シフトワークの不眠は、仕組みがまったく違う
シフトワークで眠れない人の多くは、
• 昼間に無理やり眠らなければならない
• 明け方や夕方など、本来眠くなりにくい時間に寝る必要がある
• 次の勤務まで「限られた時間で眠る」必要がある
という状況に置かれています。
これは、
• 不安が強い
• 覚醒が下がらない
といった一般的な不眠とは異なり、
体内時計(サーカディアンリズム)そのものがずれている状態です。
なぜオレキシン受容体拮抗薬が合わないことがあるのか
オレキシン受容体拮抗薬は、
• 夜になったら自然に眠る
• 朝になったら自然に目が覚める
という
本来の睡眠リズムが前提になっている薬です。
そのため、
• 「今から数時間だけ眠りたい」
• 「時間を選ばず、確実に眠りたい」
というシフトワーク特有のニーズには、
合わないことがあります。
また、
• 効果の立ち上がりが穏やか
• 作用時間が比較的長め
という特性から、
起きるべき時間まで影響が残ると感じる方もいます。
シフトワークでは「短時間作用型」が合理的な場合もある
このようなケースでは、
短時間作用型のベンゾジアゼピン系睡眠薬が
理にかなっていることがあります。
理由はシンプルです。
• 効き始めが比較的早い
• 必要な時間だけ作用しやすい
• 起床時刻をコントロールしやすい
つまり、
「この時間から、この時間まで眠りたい」
という
シフトワーク特有の現実的な要求に応えやすいのです。
「ベンゾ=危険」という単純な話ではない
ベンゾジアゼピン系という言葉に対して、
• 依存が怖い
• 長期使用が問題
といったイメージを持つ方も多いと思います。
しかし医療の現場では、
• 用量
• 使用頻度
• 使用期間
をきちんと管理すれば、
短期間・限定的な使用が有効なケースは確かに存在します。
特にシフトワークでは、
• 毎日使わない
• 勤務前後だけ使う
といった
条件付き・戦略的な使い方が選択されることもあります。
大切なのは「薬の良し悪し」ではなく「相性」
オレキシン受容体拮抗薬が悪いわけでも、
ベンゾジアゼピン系が危険なわけでもありません。
重要なのは、
• なぜ眠れないのか
• いつ眠る必要があるのか
• どれくらいの時間眠りたいのか
という
生活リズムとの相性です。
シフトワークの睡眠は、自己判断で抱え込まなくていい
• 夜勤があるから仕方ない
• 眠れなくても我慢するしかない
そう思っている方ほど、
適切な調整で
睡眠の質が大きく変わることがあります。
保谷・大泉学園・西東京市エリアでも、
シフトワークによる睡眠相談は珍しくありません。
眠り方に「無理」を感じているなら、
一度、医療の視点から整理してみる価値はあります。
保谷駅前こころのクリニック
