2026年4月10日
ペットロスで眠れない、涙が止まらない、家の中がつらい、仕事や家事が手につかない。その苦しさは軽く扱ってよいものではありません。
あの子がいなくなってから、家の中の空気が変わってしまった。
帰宅しても、迎えてくれる気配がない。
ごはんの時間になると胸が苦しくなる。
散歩道を歩けない。
写真を見るだけで涙が出る。
眠れない。
眠れても朝がつらい。
仕事や家事をしていても、ふとした瞬間に気持ちが崩れてしまう。
そのような状態が続いていても、周囲にはなかなか伝わらないことがあります。
「時間が解決するよ」
「また飼えばいい」
「そんなに落ち込まなくても」
そのような言葉に、さらに傷ついてしまう方も少なくありません。
けれど、ペットロスの苦しさは、軽く扱ってよいものではありません。
長く一緒に暮らし、日々の時間を分かち合ってきた存在を失うことは、こころだけでなく、眠り、食事、体調、仕事、家事、人との関わり方まで、生活のあらゆるところに影響することがあります。
保谷駅前こころのクリニックでは、ペットロスによるこころの不調や生活の崩れについて、無理のない範囲で整えていくご相談を行っています。
ペットロスとは何か
ペットロスとは、大切な動物を亡くしたあとに生じる深い悲しみや喪失感、そしてそれに伴うこころや体の不調を指します。
犬、猫、うさぎ、鳥、ハムスターなど、どのような動物であっても、長く一緒に暮らしてきた存在であれば、その別れは大きな意味を持ちます。
毎日の生活の中に、あの子の存在が自然に組み込まれていたからです。
朝起きる時間。
ごはんの支度。
散歩の時間。
帰宅後の足音。
ソファの定位置。
名前を呼ぶこと。
体温。
におい。
視線。
ちいさな仕草。
そうした日常の一つ一つが、いなくなったあとに痛みとして浮かび上がってくることがあります。
ペットロスでは、ただ「さみしい」というだけではなく、
・涙が止まらない
・不眠が続く
・食欲が落ちる
・胸がざわざわする
・動悸がする
・何も手につかない
・外出がつらい
・集中できない
・自分を責めてしまう
・生きる張り合いがなくなる
といった形で、こころと体の不調があらわれることがあります。
ペットロスでよくみられる症状
ペットロスのあらわれ方は、人によって異なります。
涙が多くなる方もいれば、逆に何も感じられなくなったように思う方もいます。
ただ、外来では次のようなご相談がよくあります。
涙が止まらない、思い出すたびにつらい
何をしていてもあの子のことを思い出してしまう。
写真、動画、首輪、食器、毛布などを見るたびに涙が出る。
SNSで似た動物を見かけるだけで苦しくなる。
そのような状態が続くことがあります。
眠れない、朝がつらい
夜になるといろいろなことを思い出し、布団に入っても眠れない。
途中で何度も目が覚める。
朝になると現実を突きつけられるようで苦しい。
ペットロスでは不眠が強く出ることがあります。
家の中がつらい
ケージ、食器、トイレ、リード、爪の音がしないこと。
家の中の静けさがつらく、家にいるだけで気持ちが沈んでしまう。
「自分の家なのに落ち着かない」という訴えも珍しくありません。
散歩コースや思い出の場所に行けない
いつも歩いていた道、公園、病院までの道などが、強い悲しみを呼び起こすことがあります。
避け続けているうちに、生活圏そのものが狭くなってしまう方もいます。
強い自責感が続く
もっと早く気づけたのではないか。
あの治療でよかったのか。
あの選択は間違っていたのではないか。
最期の場面を何度も思い返し、自分を責め続けてしまう方は少なくありません。
仕事や学校を続けているが、帰宅後に崩れてしまう
日中は何とか保っている。
けれど、家に帰ると一気に気持ちが落ちる。
食事も取れず、動けなくなる。
夜に涙が出て眠れない。
このように、外では踏ん張れていても、家で崩れてしまう状態も相談の対象です。
ペットロスは「考えすぎ」ではありません
ペットロスで苦しんでいる方の多くが、どこかで自分にこう言い聞かせています。
「こんなに落ち込むのはおかしいのではないか」
「人に説明しづらい」
「動物のことなのに、ここまで苦しむのは弱いのではないか」
けれど、それは違います。
動物は、単なる“飼い主とペット”という関係では表せない存在になることがあります。
毎日の生活をともにし、言葉を使わなくても通じ合い、孤独な時間を埋めてくれる存在であり、家族であり、心の支えであった方も多いはずです。
だからこそ、失ったときの痛みが深いのは不自然なことではありません。
周囲に理解されにくいからといって、その悲しみの重さが軽くなるわけではありません。
むしろ、理解されないことによって、悲しみがより複雑になってしまうことがあります。
このようなときは、一度相談を考えてよいサインです
悲しみがあること自体は自然な反応です。
すぐに元気にならなければならないわけではありません。
ただ、次のような状態が続いているときは、一度ご相談を考えてよいことがあります。
・不眠が続いている
・食欲が落ちている
・外出や家事が難しくなっている
・仕事や学校への支障が大きい
・動悸や不安が強い
・気分の落ち込みが長引いている
・強い自責感が続いている
・周囲に話せず、一人で抱え込んでいる
・命日や思い出の季節が近づくと不調が強まる
・「このままずっと立ち直れないのではないか」と不安になる
崩れ切ってからでなければ相談してはいけないわけではありません。
まだ生活を保てている段階で、無理のない範囲で整え始めることにも意味があります。
当院のペットロス外来で大切にしていること
悲しみを無理に終わらせようとしないこと
ペットロスは、「もう前を向きましょう」と言われて簡単に整うものではありません。
悲しみそのものを急いで消そうとするのではなく、今どのような形で苦しさが出ているのかを一緒に整理していきます。
こころだけでなく、生活全体をみること
眠り、食事、仕事、家事、外出、対人関係、体の緊張。
ペットロスは、気持ちだけの問題ではなく、生活全体に影響が出ることがあります。
当院では、今の暮らしがどのように崩れているのか、どこを整える必要があるのかをみていきます。
必要に応じて現実的な治療を考えること
つらさが強く、不眠や不安、落ち込みが続いている場合には、必要に応じて薬物療法を含めた現実的な治療を考えることがあります。
「ただ話を聞いて終わり」では整いにくい状態もあるため、仕事や学校を続けながら、あるいは日常生活を保ちながら整える方法を考えていきます。
人と動物のあいだのこころを理解した上でみること
当院では、医師であり、獣医師としての資格と臨床経験も持つ院長が、ペットロスの相談に対応しています。
動物と暮らすことの深さ、治療や看取りの場面で生じる迷い、飼い主としての責任感と自責感がどう重なりやすいかも踏まえながら、今の状態を整理していきます。
こんな思いを抱えている方へ
「もっと何かできたのでは」と何度も考えてしまう方へ
見送ったあとに、あの時の判断を何度も思い返してしまうことがあります。
もっと早く受診していれば。
あの治療を選ばなければ。
あの時こうしていれば。
けれど、苦しさの中では、当時の自分が精一杯考えていたことまで、全部間違いだったように見えてしまうことがあります。
今の自責感だけで、過去の自分を裁き続けなくてよいこともあります。
「家の中の気配がなくなったこと」がつらい方へ
外では何とか過ごせても、家に帰ると苦しい。
誰もいない部屋の静けさに耐えられない。
いつもの場所に誰もいないことがつらい。
こうした訴えはとても多く、珍しいことではありません。
「周囲に理解されないこと」がつらい方へ
ペットロスは、家族や職場の人にさえ理解されにくいことがあります。
悲しみそのものに加えて、「わかってもらえない苦しさ」が重なると、さらに孤立しやすくなります。
話しても軽く流されてしまった経験がある方ほど、一人で抱え込みやすくなります。
「まだ働けているから相談しにくい」と感じる方へ
出勤できている。
最低限の家事もしている。
だから受診するほどではないと思う。
けれど、帰宅後に涙が止まらない、眠れない、何も食べられない、朝がつらいという状態が続いているなら、その段階でも相談する意味があります。
ペットロス外来でご相談いただけること
・ペットを亡くしたあとの不眠
・涙が止まらない、気分の落ち込み
・不安、動悸、胸の苦しさ
・強い自責感
・家の中や思い出の場所がつらい
・仕事や学校を続けながら整えたい
・看取りや治療の選択への後悔
・家族との悲しみの温度差
・長く続くペットロスの苦しさ
・命日や月命日、季節の変わり目で悪化する不調
受診を考えている方へ
ペットロスの苦しさは、うまく言葉にならないことがあります。
何から話せばよいかわからない。
話し始めたら泣いてしまいそう。
自分でも整理がついていない。
そのようなお気持ちは自然なものです。
当院では、まずWEB問診をご入力いただき、その内容を確認したうえで、ご案内可能な方に予約へ進んでいただく流れとなっています。
あの子を見送るまでの経過。
今いちばんつらいこと。
眠りや食欲の状態。
仕事や家事への影響。
周囲に話せているかどうか。
ご自身を責める気持ちがどのくらい強いか。
そうしたことを、書ける範囲でご記入ください。
うまくまとめようとしなくて大丈夫です。
整った文章である必要はありません。
今の状態が少しでも伝わることに意味があります。
あらかじめ情報が整理されていることで、診察では状況把握だけに時間を取られすぎず、今の苦しさをどう整えていくかという大切な部分から相談しやすくなります。
保谷・西東京市・大泉学園周辺で、ペットロスの相談先を探している方へ
ペットロスの苦しさは、時間だけで自動的に整うとは限りません。
もちろん、悲しみを完全になくすことを目指す必要もありません。
けれど、眠れない、食べられない、生活が保てない、仕事や学校に影響が出ている、自責感が強すぎる。
そのようなときは、少し支えを入れた方がよいことがあります。
保谷駅前こころのクリニックでは、
悲しみを否定しないこと
生活を保ちながら整えること
必要に応じて現実的な治療を行うこと
を大切にしながら、ペットロスのご相談に対応しています。
大切なあの子を見送ったあと、こころが止まってしまったように感じる方へ。
一人で抱え込み続ける前に、まずはWEB問診で今の状態を整理するところから始めてみてください。
FAQ|ペットロス外来でよくあるご質問
Q1.ペットロスで心療内科を受診してよいのでしょうか?
相談いただけます。
ペットロスでは、不眠、不安、抑うつ、自責感、食欲低下、集中力低下などが出ることがあります。日常生活への影響が大きい場合には、相談する意味があります。
Q2.まだ仕事には行けています。それでも相談してよいですか?
はい。
仕事や学校を続けられていても、帰宅後に崩れてしまう、夜に眠れない、朝がつらいといった状態が続いているなら、早めに整えることに意味があります。
Q3.亡くなってから時間が経っています。それでも相談できますか?
はい。
数か月以上経っていても、命日や季節の変化、似た場面をきっかけに苦しさが強まることがあります。時間が経っていることだけで相談をためらう必要はありません。
保谷駅前こころのクリニック
