2026年2月13日
仕事や家事、子育てに追われる毎日。
気づけば夜遅くまで、頭も体も動き続けている。
布団に入っても、
考えごとが止まらず、眠りに入れない。
「疲れているはずなのに眠れない」
「眠ろうとすると、かえって目が冴える」
そんな状態が続いていませんか。
眠れないのは、意思の問題ではありません
夜遅くまで覚醒している生活が続くと、
脳は次第に
「夜=活動する時間」として学習していきます。
このとき働いているのが、
覚醒を維持する仕組みです。
眠れない状態は、
怠けているからでも、
気合が足りないからでもありません。
覚醒のスイッチが入りっぱなしになっているだけ、
ということがあります。
「無理に眠らせる」のではなく、「覚醒を下げる」
従来の睡眠薬は、
脳全体を鎮めて眠らせる、
という考え方が主流でした。
一方で、
近年使われるようになってきた
オレキシン受容体拮抗薬は、
少し発想が違います。
この薬は、
眠りを強制するのではなく、
覚醒を維持する信号を静かに弱めることで、
本来の眠りに入りやすくします。
オレキシンとは何か
オレキシンは、
脳の中で
「起きていよう」「集中しよう」
と指令を出す物質です。
仕事、育児、緊張、不安、責任感。
そうした要素が重なると、
夜になってもオレキシンの働きが下がりにくくなります。
オレキシン受容体拮抗薬は、
この覚醒の指令を一時的にブロックし、
眠りに向かう流れを邪魔しないように整える薬です。
こんな方に向いています
• 夜遅くまで頭が冴えてしまう
• 仕事や子育てで、緊張が切れない
• 寝つけないが、眠りは自然であってほしい
• 「意識が落ちる感じ」ではなく、
眠くなって眠る感覚を大切にしたい
こうした方にとって、
オレキシン受容体拮抗薬(ボルズィ、クービビック、デエビゴ)は
生理的な睡眠に近づける選択肢になります。
「一生飲み続けるのでは」という不安へ
睡眠薬に対して、
「やめられなくなるのでは」
という不安を持つ方は少なくありません。
ですが、
オレキシン受容体拮抗薬は、
依存を作るタイプの薬ではありません。
睡眠のリズムが整い、
覚醒が下がりやすくなれば、
減量や中止を検討できるケースも多くあります。
薬は、
一時的に流れを整えるための
補助輪のような役割と考えてよいでしょう。
薬だけで完結させないために
オレキシン受容体拮抗薬は、
夜の覚醒を下げる助けになりますが、
生活そのものを否定するものではありません。
• 夜の緊張を下ろす時間を作る
• 仕事や育児の思考を、いったん手放す工夫
• 「眠れない自分」を責めない視点
こうした調整と組み合わせることで、
より自然な眠りに近づいていきます。
眠れない夜が続いているなら
「もう少し様子を見よう」
そう思っているうちに、
覚醒の状態が固定されてしまうこともあります。
夜になっても止まらない状態が続いているなら、
それは相談してよいサインです。
眠らせるためではなく、
眠れる流れを取り戻すための医療があります。
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保谷駅前こころのクリニック
