第181話「オレキシン受容体拮抗薬という生理的睡眠の考え方ー夜になっても、頭と体が止まらないあなたへ」【西東京・保谷・大泉エリア/ 日曜・祝日診療】|保谷駅前こころのクリニック|西東京市「保谷駅」北口すぐの心療内科

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第181話「オレキシン受容体拮抗薬という生理的睡眠の考え方ー夜になっても、頭と体が止まらないあなたへ」【西東京・保谷・大泉エリア/ 日曜・祝日診療】

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2026年2月13日

仕事や家事、子育てに追われる毎日。

気づけば夜遅くまで、頭も体も動き続けている。

布団に入っても、

考えごとが止まらず、眠りに入れない。

「疲れているはずなのに眠れない」

「眠ろうとすると、かえって目が冴える」

そんな状態が続いていませんか。

眠れないのは、意思の問題ではありません

夜遅くまで覚醒している生活が続くと、

脳は次第に

「夜=活動する時間」として学習していきます。

このとき働いているのが、

覚醒を維持する仕組みです。

眠れない状態は、

怠けているからでも、

気合が足りないからでもありません。

覚醒のスイッチが入りっぱなしになっているだけ、

ということがあります。

「無理に眠らせる」のではなく、「覚醒を下げる」

従来の睡眠薬は、

脳全体を鎮めて眠らせる、

という考え方が主流でした。

一方で、

近年使われるようになってきた

オレキシン受容体拮抗薬は、

少し発想が違います。

この薬は、

眠りを強制するのではなく、

覚醒を維持する信号を静かに弱めることで、

本来の眠りに入りやすくします。

オレキシンとは何か

オレキシンは、

脳の中で

「起きていよう」「集中しよう」

と指令を出す物質です。

仕事、育児、緊張、不安、責任感。

そうした要素が重なると、

夜になってもオレキシンの働きが下がりにくくなります。

オレキシン受容体拮抗薬は、

この覚醒の指令を一時的にブロックし、

眠りに向かう流れを邪魔しないように整える薬です。

こんな方に向いています

• 夜遅くまで頭が冴えてしまう

• 仕事や子育てで、緊張が切れない

• 寝つけないが、眠りは自然であってほしい

• 「意識が落ちる感じ」ではなく、

眠くなって眠る感覚を大切にしたい

こうした方にとって、

オレキシン受容体拮抗薬(ボルズィ、クービビック、デエビゴ)は

生理的な睡眠に近づける選択肢になります。

「一生飲み続けるのでは」という不安へ

睡眠薬に対して、

「やめられなくなるのでは」

という不安を持つ方は少なくありません。

ですが、

オレキシン受容体拮抗薬は、

依存を作るタイプの薬ではありません。

睡眠のリズムが整い、

覚醒が下がりやすくなれば、

減量や中止を検討できるケースも多くあります。

薬は、

一時的に流れを整えるための

補助輪のような役割と考えてよいでしょう。

薬だけで完結させないために

オレキシン受容体拮抗薬は、

夜の覚醒を下げる助けになりますが、

生活そのものを否定するものではありません。

• 夜の緊張を下ろす時間を作る

• 仕事や育児の思考を、いったん手放す工夫

• 「眠れない自分」を責めない視点

こうした調整と組み合わせることで、

より自然な眠りに近づいていきます。

眠れない夜が続いているなら

「もう少し様子を見よう」

そう思っているうちに、

覚醒の状態が固定されてしまうこともあります。

夜になっても止まらない状態が続いているなら、

それは相談してよいサインです。

眠らせるためではなく、

眠れる流れを取り戻すための医療があります。

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