2026年1月11日
朝、いつも通りに家を出るはずだったのに——
玄関で靴が履けない。スマホの通知が怖い。会社の最寄り駅が、急に遠い。
いまの時代の「神隠し」は、山の奥に連れて行かれたり、虚構と現実世界とを繋ぐトンネルを抜ける話ではなく、日常からふっと姿が消えてしまう感覚として起きることがあります。
連絡を返せない。返信文を考え始めた瞬間に動悸がする。布団の中で身体だけが固まって、時間だけが過ぎる。本人も「どうしてこうなったのか」が分からないことが多いのです。
「消えたくなる」のは、弱さではなく脳と身体の非常ブレーキ
強いストレスが続くと、脳は危険を回避するために、行動を止めます。
それは怠けではなく、これ以上壊れないための防衛反応です。
背景には、いくつかのパターンが重なります。
「ある日ぷつんと糸が切れた」のではなく、切れる前に、細い糸が何本もほどけていたことが多いのです。
もし、あなたが神隠しの中にいるなら
まずは、今日を小さく分解していい。
「出勤」ではなく、「起きる」「水を飲む」「窓を開ける」までに分解してみてください。
そして、連絡が必要なら、長文でなくて大丈夫です。
「体調不良で本日お休みします。落ち着いたら連絡します。」
これだけで十分な日があります。
家族や周囲の方へ:探し出すより、戻れる道を残す
叱責や詰問は、さらに奥へ隠れてしまう引き金になりえます。
代わりに、短く、責めない言葉で戻れる入口を作ってください。
「心配しています。返事は短くて大丈夫。安全だけ教えてください。」
食事が面倒になる・睡眠が乱れる・入浴するのが億劫になっている、希死念慮(消えたい気持ち)が強い、連絡が全く取れない——そんなときは、医療の力を借りる判断も大切です。
受診の目安
こころの不調という霧の中で迷わないように、地図を一緒に作るのが医療の役割です。
保谷駅前こころのクリニックでは、来院前にWEB問診で状況を整理し、診察ではつらさの起点を一緒に見つけていきます。
保谷駅前こころのクリニック
