2026年1月14日
朝、駅へ向かうだけで胸が苦しい。
会社からの通知が画面に表示されると、手が冷たくなる。眠れないまま朝を迎え、「休むほどではない」と言い聞かせながら、今日も支度を始める。
まだ出勤できている。
仕事も、何とか終わらせている。
けれど、今の働き方を、この先も続けられる気がしない。
休職は、完全に動けなくなった人だけが選ぶものではありません。
いまの仕事を続けるために、いったん仕事から離れる。
そのような休み方もあります。
このページでは、西東京市、保谷、大泉学園周辺で休職を考え始めた方に向けて、受診の目安、診断書、休職中の過ごし方、復職までの流れをまとめます。
休職を考えてもよいサイン
休職が必要かどうかは、一つの症状や期間だけで決まるものではありません。
症状の強さ、睡眠や食事の状態、通勤・勤務への影響、帰宅後や休日の生活などを含めて判断します。
次のような変化が続いていませんか。
・布団に入っても仕事のことが頭から離れない
・夜中や明け方に何度も目が覚める
・朝、どうしても起き上がれない
・出勤前に動悸、吐き気、腹痛が起きる
・通勤電車に乗ることが怖くなった
・職場の最寄り駅で降りられない
・仕事中に涙が出そうになる
・集中できず、確認やミスが増えた
・遅刻、早退、欠勤が増えてきた
・食欲が落ち、体重も減ってきた
・休日のほとんどを眠って過ごしている
・日曜の夕方から強い不安が始まる
・帰宅後、食事、入浴、着替えなどができない日が続いている
出勤できたかどうかだけでは、心身の消耗は判断できません。
見るべきなのは、仕事へ行けたかではなく、
仕事を続けるために生活の何を失っているかです。
症状が続く期間だけで判断しない
「2週間続かなければ、受診してはいけない」と考える必要はありません。
症状が始まってからの期間が短くても、通勤できない、眠れない、食事が取れない、欠勤が続いているなど、仕事や生活への影響が大きい場合には、早い段階で状態を確認する意味があります。
反対に、症状が軽く見えても、数か月にわたって少しずつ生活が崩れていることもあります。
受診の目安は日数だけではありません。
・症状がどの程度強いか
・仕事や生活にどの程度影響しているか
・以前と比べて何ができなくなったか
・休日に休んでも回復できているか
を確認することが大切です。
休職を考える状態は、うつ病だけではありません
仕事を休む必要が生じる背景には、さまざまな状態があります。
・職場の環境変化などをきっかけとした適応障害
・気分の落ち込みや意欲低下を伴ううつ状態・うつ病
・強い不安や動悸を伴う不安障害
・電車や会議などで発作が起きるパニック障害
・不眠が続き、日中の仕事に影響している睡眠障害
・長期間の過重労働などによる強い心身の消耗
ただし、自分で病名を決めてから受診する必要はありません。
診察では、症状が始まった時期、きっかけ、睡眠や食事、通勤や仕事への影響、これまでの治療歴などを確認します。
動悸、息苦しさ、強い疲労感などには、貧血、甲状腺機能の異常、不整脈、睡眠時無呼吸症候群など、身体的な原因が隠れている場合もあります。症状によっては、内科や睡眠専門医療機関などへの受診が適しています。
受診したら、必ず休職になるわけではありません
心療内科を受診する目的は、休職を決めることだけではありません。
現在の状態を確認し、
・働きながら治療を始められるか
・一定期間、仕事から離れる必要があるか
・不眠や不安に対する治療が必要か
・身体疾患の確認が必要か
・休職する場合、どの程度の休養が必要か
などを医学的に検討します。
症状が比較的軽く、生活が保たれている場合には、仕事を続けながら治療を始められることもあります。
一方で、勤務を続けることで症状がさらに悪化する可能性がある場合には、休職を検討します。
休職するかどうかを決めてから受診するのではありません。
休職が必要な状態かを確認するための受診があります。
休職の診断書はどのように決まるのか
休職の診断書は、希望すれば自動的に発行されるものではありません。
医師が診察を行い、症状、仕事への影響、治療歴などを確認し、医学的に休養が必要と判断した場合に発行を検討します。
一般的には、次のような流れになります。
1. 心療内科・精神科を受診する
2. 症状と仕事・生活への影響を確認する
3. 医師が休養の必要性を判断する
4. 必要と判断された場合に診断書を発行する
5. 本人が勤務先へ提出し、会社の制度に沿って手続を進める
6. 休職中も通院を継続し、症状と生活の回復を確認する
7. 回復状況を見ながら、休職の延長や復職の可否を検討する
最初の診断書で、休職期間のすべてが確定するとは限りません。治療経過によっては、休養期間を延長する場合もあります。
診断書は、会社との交渉や職場の事実関係の調査を医療機関が代行するものではありません。提出期限、会社指定の書式、産業医面談の有無などは、勤務先へ確認する必要があります。
休職直後は、回復を急がない
休職に入ると、
「何か有意義なことをしなければ」
「早く生活を整えなければ」
「一日も早く復職しなければ」
と焦る方がいます。
しかし、休職直後は仕事から離れても緊張が抜けず、長時間眠ったり、何もする気になれなかったりすることがあります。
最初に優先するのは、睡眠、食事、服薬、通院など、生活の最低限の土台です。
休職した翌日から、運動、資格勉強、家事をすべて始める必要はありません。
休職直後の目標は、元気になることではありません。
これ以上、消耗を増やさないことです。
少し落ち着いたら、生活の目印を戻す
強い不眠や緊張が少し落ち着いてきたら、生活リズムをゆるやかに整えます。
・起きる時刻を大きくずらしすぎない
・朝に光を浴びる
・食事の時間をある程度そろえる
・昼寝が長くなりすぎないようにする
・無理のない範囲で外へ出る
・日中に短時間の活動を取り入れる
一度にすべて行う必要はありません。
その日の状態に合わせて、続けられる範囲から始めます。
復職は「少し元気になった」だけで決めない
一日外出できた。
気分が少し良くなった。
仕事のことを考えられるようになった。
それだけで、すぐに復職できるとは限りません。
復職を検討するときには、次のような点を確認します。
・平日の勤務時間に近い時刻に起きられる
・日中に継続して活動できる
・読書や事務作業に集中できる
・電車移動や外出後に大きく崩れない
・数日間活動しても生活リズムを維持できる
・仕事を考えても睡眠や身体症状が大きく悪化しない
勤務時間、業務量、配置などの調整が可能かどうかは、勤務先の制度や判断によります。医療機関が会社との交渉を代行するものではありません。
診察では、現在の回復状況から、医学的に復職できる状態かを検討します。
受診前に整理しておくとよいこと
WEB問診には、分かる範囲で次の内容をご記入ください。
・症状が始まった時期
・最もつらい症状
・睡眠、食事、動悸、不安、気分の状態
・欠勤、遅刻、早退、ミスなど仕事への影響
・帰宅後や休日の過ごし方
・症状のきっかけとなった出来事
・これまでの精神科・心療内科の治療歴
・現在服用している薬
・休職や診断書についての希望
きれいな文章にまとめる必要はありません。
病名を自分で決める必要もありません。現在起きていることを、具体的に記入してください。
休職関連記事
休職について詳しく知りたい方は、次の記事も参考にしてください。
・第135話「西東京市・保谷/大泉学園で、休職・診断書について相談したい方へ」
・第139話「休職したら、どう過ごす?――復職までの『回復の地図』」
・第52話「休職中の過ごし方――休んでいる自分を責めないために」
・第53話「仕事に行こうとすると動悸・涙が出る――それは適応障害の初期サイン?」
・第61話「職場の人間関係がつらい――退職か、続けるか迷っている方へ」
第122話を休職関連記事の入口にして、それぞれの詳しい記事へつなぐ構成です。
初診をご希望の方へ
朝起き上がれない日が続いている方、通勤中に動悸や強い不安が起きる方、休職したほうがよいのか迷っている方、適応障害や診断書について相談したい方は、まずWEB問診から現在の状態をお知らせください。
WEB問診には、現在の症状、睡眠や食事の状態、欠勤・遅刻・早退の状況、仕事と日常生活への影響、これまでの治療歴、休職や診断書についての希望をご記入ください。
保谷駅前こころのクリニックは、保谷駅北口の階段前、いなげや保谷駅前店2階にあります。平日夜間、日曜・祝日も診療しています。金曜・土曜は休診です。
当院は完全予約制です。ご記入いただいたWEB問診をもとに医師が内容を確認し、当院でお力になれると判断した場合に、WEB予約をご案内します。
WEB問診を書けば、必ず予約できるという仕組みではありません。
症状の重さ、身体疾患の可能性、これまでの治療歴、必要となる支援、受診目的などによっては、当院よりも他の医療機関のほうが適している場合があります。
当院は小規模なクリニックのため、すべての方、すべてのご相談をお引き受けできるわけではありません。
西東京市、保谷、大泉学園、ひばりヶ丘周辺で、適応障害、休職、診断書、不眠、動悸、不安について相談したい方は、まずWEB問診から現在の状態をお知らせください。
保谷駅前こころのクリニック
