2026年9月09日
もう寝た方がいい。
明日の朝がつらくなることも、分かっている。
それなのに、動画をもう一本見てしまう。買う予定のないものを眺め、読みたい記事もなくなったのに、画面を閉じられない。
仕事を終え、食事を済ませ、片づけも明日の支度も終わった。
ようやく自分の番になったのに、もう寝る時間になっている。
ここで寝たら、今日が仕事と用事だけで終わってしまう。
そんな気持ちで、夜を延ばしていませんか。
「早く寝ればいい」と言われても、それは自分でも分かっている。欲しいのは、夜更かしをする時間というより、自分のために過ごせたと思える時間なのかもしれません。
見たかったものは終わった。それでも寝たくない
楽しみにしていた動画を見終わった。
続けて開いた動画は、それほど面白くない。
それでも、次を探してしまう。
そんな夜に手放しにくいのは、画面の中身だけではないのかもしれません。
誰にも急かされない。
何をするか、自分で決められる。
何もしなくても、誰からも何も言われない。
昼間にはなかった時間が、そこにある。
もちろん、夜に起きている理由は人それぞれです。続きが気になる場合も、眠れない時間を紛らわせている場合もあります。
ただ、「もう見たいものはないのに閉じられない」のであれば、画面を閉じるとき、何を終わらせたくないと感じるでしょうか。
静かに一人でいられる時間でしょうか。
明日のことを考えずに過ごせる時間でしょうか。
夜更かしを続けてしまう理由が、少し見えてくることがあります。
一方で、朝の予定は変わりません。
目覚ましを何度も止め、朝食を抜き、急いで家を出る。仕事中は眠く、帰宅後の用事にも時間がかかる。ひと息つけるのは、また深夜になる。
自分の時間を残そうとして、翌日の自分に余裕がなくなる。この繰り返しが、つらさを長引かせます。
同じ「午前2時に寝た」でも、診療で考えることは違う
睡眠の状態を考えるとき、寝た時刻だけでは分からないことがあります。
午後11時に画面を閉じ、眠ろうとしていたのに、午前2時まで眠れなかった。
午前2時まで動画を見ていて、画面を閉じると間もなく眠った。
どちらも「午前2時に寝た」ですが、その前の3時間に起きていたことが違います。
前者では、眠る時間があっても眠れなかった理由を考えます。後者では、眠るための時間を十分に残せていたかが、確認の出発点になります。
さらに、「動画を見ていました」という説明だけでも判断できません。
眠れなかったから、動画を開いたのか。
動画を見続けていて、眠ろうとする時刻が遅くなったのか。
この順序によって、見直す場所が変わります。両方が重なっている場合もあります。
診療の手がかりになるのは、寝た時刻に加えて、眠ろうとした時刻です。
「全部終わったら休む」では、休みが毎晩遅くなる
眠気があるのに自分の時間を終えられない場合は、自由時間がいつ始まっているかも振り返ってみてください。
「用事を全部終わらせたら、好きなことをしてよい」
この順番が毎晩続くと、用事が増えた日は自由時間が後ろへずれ、その分、睡眠が短くなりやすくなります。
昨夜、ひと息つく前に何をしていたでしょうか。今夜は省ける用事や、毎日しなくても困らないことはないでしょうか。
寝る直前に楽しみを切り上げることだけでなく、そこへたどり着くまでの負担を減らせないか、という見直しです。
一方、深夜まで外せない仕事や家事が続いているなら、寝る直前の我慢だけで解決するのは難しいでしょう。分担や予定の調整も含めて考える必要があります。
眠るために楽しみをすべてなくしてしまうと、毎日がさらに窮屈になります。夜更かしを減らすときには、自分の時間をどこに残すかも一緒に考えてよいのです。
「夜更かししているだけ」と、相談を後回しにしない
寝られる状況でも予定より就寝を遅らせる行動は、研究では「就寝の先延ばし」と呼ばれ、睡眠不足との関連が報告されています。ただし、この言葉だけで病気や原因が決まるわけではありません。
夜の過ごし方を変えても、いざ寝ようとすると眠れない。
夜更かしをしなかった日も、睡眠に困っている。
朝のだるさや日中の眠気で、仕事に支障が出ている。
こうした場合は、不眠や睡眠リズムの問題、不安や気分の不調などが重なっていないかを確認します。
就寝の先延ばしそのものを、睡眠薬で解決しようとするわけではありません。診療では、睡眠時間の確保が課題なのか、治療が必要な症状があるのかを見極めます。薬を検討する場合も、翌朝の眠気や仕事への影響まで含めて考えます。
生活を整えてからでなくても、相談できます
受診のために、先に夜更かしを直しておく必要はありません。今の夜の過ごし方が、状態を考える手がかりになります。
眠くなる時刻、画面を閉じる時刻、そのあと眠れているか。分かる範囲でお知らせください。正確な記録をそろえる必要はありません。
当院は保谷駅北口すぐ。平日は20時まで、日曜・祝日も診療しています。完全予約制で、WEB問診を医師が確認し、当院で対応可能な方へWEB予約をご案内します。
「眠いのに夜更かしをやめられない。朝がつらい」
まずは、その困りごとをWEB問診でお知らせください。
保谷駅前こころのクリニック
