2026年1月02日
休みの日によく出かけていた、あの芝生の公園。
嬉しそうに走り回って、ときどき振り返っては、
「早くおいでよ」と言うように尻尾を振っていたあの子。
たくさん走ったあと、ベンチや芝生に一緒に座って、
息を切らしながら並んで休んだ時間。
空の色や、風の匂いまで覚えているような気がする──
あの子を見送ったあと、
ふと、その公園の前を通りかかっただけで、
胸がぎゅっと痛くなったり、涙がこぼれてしまったりすることも。
「もういない」ことを突きつけられるようで、
公園に近づけなくなってしまう方もいるかもしれません、
逆に、あえて足を運び、静かにベンチに座って涙を流す方もいるかもしれません。
どちらも、ペットロスの中でとても自然な反応です。
楽しかった場所、何度も通った散歩コースは、
同時に「喪失を一番強く感じる場所」にもなりやすいからです。
公園の芝生を見た瞬間、
頭で考えるより先に、からだとこころが思い出してしまいます。
「こんなことで泣いてしまう自分はおかしいのでは」
「もう時間もたったのに、公園を見るだけでつらくなるなんて弱いのでは」
そうやって、自分を責めてしまう方もいますが、
それだけ、その場所が、あの子との大切な思い出で満ちていたということでもあります。
ペットロスのつらさは、単に「悲しい」の一言では片づけられません。
楽しかった時間、幸せだった瞬間が鮮やかであればあるほど、
その分だけ、涙もあふれてきます。
もし今、
芝生公園や散歩コースのことを思い出すたびに、
胸が痛んで苦しくなるとしたら、
それは「あなたのこころが壊れてしまった」のではなく、
まだ癒える途中のこころの反応かもしれません。
あの子と走った公園のこと。
一緒に疲れて座り込んだこと。
もう一度だけ、あの時間に戻りたいと思うこと。
そうした気持ちは、
心療内科やペットロスのカウンセリングで話していいテーマです。
忘れてしまうためではなく、
あの子との思い出を大切に抱えながら、
今の生活を少しずつ取り戻していくために。
あの場所を思い出したときに、
涙だけでなく、少しだけあたたかさも感じられるように──
そのお手伝いができればと思っています。
保谷駅前こころのクリニック
