第55話「人の悩みの分類②──それぞれの棚との付き合い方」|保谷駅前こころのクリニック|西東京市「保谷駅」北口すぐの心療内科

〒202-0004東京都西東京市下保谷4丁目14−20いなげや保谷駅前店2階

WEB問診
保谷駅前こころのクリニックサブメインビジュアル

第55話「人の悩みの分類②──それぞれの棚との付き合い方」

第55話「人の悩みの分類②──それぞれの棚との付き合い方」|保谷駅前こころのクリニック|西東京市「保谷駅」北口すぐの心療内科

2025年12月10日

前回は、人の悩みを「自分」「人間関係」「仕事・将来・お金」「からだ」「喪失」といういくつかの「棚」に分けて眺めてみる、というお話をしました。

今回は、そのひとつひとつの棚とどう付き合っていけばよいのかを、少しだけ整理してみます。

1. 「自分自身の棚」との付き合い方

「自分が悪い」「自分はダメだ」と、ベクトルがいつも自分に向いてしまう悩みには、評価ではなく観察の視点が役に立ちます。「また自分を責めているな」「いまダメ出しモードに入っているな」と、一歩引いた目で自分を見ることから始めてみてください。そのうえで、本当に全部自分だけのせいなのか?と問い直してみると、背景に「人間関係の棚」や「仕事の棚」の要素が見えてくることがあります。

2. 「人間関係の棚」との付き合い方

人間関係の悩みは、「相手を変える」ことが難しいぶん、相手との距離の取り方を調整することでラクになる場合があります。いきなり関係を切るのではなく、会う頻度を少し減らす、直接話すのではなく、メールやメモで伝えてみる、「ここから先は踏み込まない」と、自分の中の線を決めておく、すぐに理想的な関係にする必要はありません。「今より半歩だけ、自分がしんどくない距離」を探ってみることが大切です。

3. 「仕事・将来・お金の棚」との付き合い方

将来の不安は、考えれば考えるほど増えていく性質があります。「いま確実に決められること」「まだ決めなくていいこと」を分けてみると、少し整理しやすくなります。紙に書き出して、今月できそうなこと、半年以内にできそうなこと、1年くらいのレベルでできそうなことを考えておくこと、時間の幅ごとに棚を分けてみるのも一つの方法です。

4. 「からだと健康の棚」との付き合い方

からだの不調は、こころの不安を強くしやすい領域です。「検査は異常なし」と言われてもつらいときは、
からだの病気とこころの負担を両方見る視点が必要になります。まずは、内科や専門科でからだのチェックをする、それでも説明しきれない不調が続くときは、心療内科に相談するという二段階で考えてみるとよいかもしれません。

5. 「喪失やショックの棚」との付き合い方

大切な人やペットとの別れ、離婚、家族の病気、職場のトラブル……。
人生の地図が揺さぶられるような出来事のあとに続く悩みは、
「時間が解決してくれる」はずなのに、そう簡単ではないことも多いものです。無理に忘れようとしない、「あの時こうすればよかった」という後悔を、一人で抱え込まない、思い出したときのつらさを、誰かと分け合う、こうしたプロセスは、グリーフケアやカウンセリングの中でゆっくり進めていくことができます。

ーー悩みの棚は、きれいに分かれるわけではありません。大事なのは、「自分はいま、どの棚でいちばん苦しんでいるだろう」と、そっと眺めてみることです。

保谷駅のホームで電車を待ちながらでもかまいません。こころの中の棚を思い浮かべて、
一番重くなっている棚に、「誰かと一緒に支えてもらってもいいのかもしれない」と付せんを貼ってみてください。

当院では、あなたのこころの棚を整理していくお手伝いができればと思います。

保谷駅前こころのクリニック

TOP