2025年12月19日
大切な存在を失ったあと、
「意外と普通に生活できている」
そう感じる方は少なくありません。
仕事に行けている。
人とも話せている。
涙も出ない。
外から見ると、問題なさそうに見えることもあります。
けれど、こころの中では、
強い衝撃から自分を守るために、
感情を一時的に抑える反応が起きることがあります。
これは異常ではなく、こころの自然な防御です。
そのため、
実感がわかない
集中力が続かない
夜になると気持ちが落ちる
といった変化が、あとから現れることもあります。
時間が経ってからつらくなるのは、
回復が遅れているからではありません。
こころが安全だと感じたときに、
ようやく悲しみに触れ始めているだけかもしれません。
喪失のあとに起きる反応に、
正解や順番はありません。
「正常に見えているとき」にも、
こころは静かに動いています。
保谷駅前こころのクリニック
