2026年4月06日
目覚ましが鳴る。
目を開けた瞬間、胸が速い。
まだベッドから起き上がっていないのに、身体だけが先に焦っている。
今日も仕事へ行かなければならない。
電車に乗らなければならない。
朝の会議に間に合わなければならない。
布団の中で予定を考えただけで、動悸が強くなる。
ところが、職場へ着いて仕事を始めると、少し落ち着く。
夜は比較的平気なのに、朝だけつらい。
このような動悸には、身体が目覚めるときの変化、睡眠不足、疲労、出勤への緊張などが重なっていることがあります。
身体が起きる前に、仕事の一日が始まっている
朝、身体は睡眠から活動へ切り替わります。
心拍や血圧なども、夜とまったく同じ状態ではありません。
そこに、
・睡眠不足
・前日の疲労
・出勤への緊張
・通勤電車への不安
・遅刻できないという焦り
・朝食を取れないことによる空腹
・カフェインや喫煙などの刺激
が重なると、動悸を強く感じる場合があります。
本人はまだベッドの中にいても、頭の中では、通勤、仕事、会議、人間関係が始まっています。
朝の動悸は、身体が目覚めた音ではなく、今日一日への警報になっていることがあります。
休日の朝はどうでしょうか
朝の動悸を整理するとき、重要な手がかりがあります。
平日の朝だけなのか。
休日にも同じように起きるのか。
平日の出勤前に強く、職場へ着くと軽くなる場合は、仕事や通勤への予期不安が関係している可能性があります。
一方、休日や旅行中にも同様の動悸が起きる、運動時にも出る、脈の乱れが長く続く場合は、身体的な原因を含めて確認する必要があります。
「朝だけ」という時間帯だけで、原因を一つに決めることはできません。
朝の動悸から始まる悪循環
目覚める。
動悸を感じる。
脈を測る。
「今日は仕事へ行けないかもしれない」と思う。
不安でさらに心拍が上がる。
朝食が取れない。
身支度が遅れる。
時間がなくなり、さらに焦る。
何とか家を出ても、駅へ向かう途中から息苦しくなる。
この状態が続くと、前日の夜から翌朝を警戒するようになります。
「明日も動悸がしたらどうしよう」
眠らなければと思うほど眠れなくなり、睡眠不足が次の朝の動悸を強めます。
日中は動けているから、大丈夫とは限りません
朝はつらい。
それでも、何とか出勤している。
職場へ着けば普通に仕事をしている。
周囲からは、体調が悪いように見えない。
しかし、毎朝、出勤するだけで大きな力を使っています。
帰宅すると何もできない。
休日は寝て終わる。
日曜の夜から不安になる。
遅刻や欠勤が少しずつ増える。
出勤できているかだけではなく、出勤するために毎朝どれほど自分を削っているかを見る必要があります。
身体の病気を先に確認した方がよい場合
朝の動悸には、不整脈、甲状腺疾患、貧血、脱水、薬剤などが関係する場合もあります。
次のような症状がある場合は、心療内科だけで判断せず、内科や循環器内科などでの確認を検討してください。
・強い胸痛や胸部圧迫感
・失神、意識が遠のく感覚
・持続する強い息切れ
・運動時に悪化する
・脈の乱れが長く続く
・安静にしても改善しない
・心疾患、甲状腺疾患などの既往がある
身体的な検査で大きな異常がなく、出勤前や通勤場面で症状が強くなる場合は、不安やストレス、睡眠との関係を整理する意味があります。
受診を考えてよい状態
・起床直後から動悸や息苦しさがある
・平日の朝に症状が強い
・休日は比較的軽い
・職場へ着くと少し落ち着く
・動悸に加えて吐き気や下痢がある
・出勤準備に時間がかかる
・遅刻、欠勤、在宅勤務への変更が増えた
・翌朝が怖くて夜に眠れない
・帰宅後に何もできない
・仕事を続けられるか不安になっている
朝だけの症状でも、毎日の生活に影響が出ているなら、相談してよい状態です。
治療で確認すること
朝の動悸を、単に「自律神経の乱れ」と呼んで終わらせるのではなく、
・身体疾患の可能性
・睡眠時間と睡眠の質
・平日と休日の違い
・出勤、通勤、職場との関係
・カフェイン、飲酒、喫煙
・現在使用している薬
・遅刻や欠勤
・気分の落ち込みや予期不安
を確認します。
必要に応じて、薬物療法、睡眠の調整、勤務環境の見直し、休養の必要性などを検討します。
「仕事へ行くか、休むか」だけの二択ではありません。
仕事を続けながら整えられる段階なのか。
勤務調整が必要なのか。
一度休養した方がよいのか。
現在の状態から現実的に考えます。
WEB問診に書いていただきたいこと
・目覚めた直後か、仕事を考えた後に始まるか
・平日と休日で違いがあるか
・職場へ着くと軽くなるか
・動悸が続く時間
・胸痛、失神、息切れの有無
・朝食、カフェイン、喫煙
・睡眠時間と起床時刻
・遅刻、欠勤、仕事への影響
・内科や循環器内科で受けた検査
・現在服用している薬
「朝だけ動悸がする」という症状の後ろに、仕事、通勤、睡眠のどこまで影響が広がっているかが重要です。
初診をご希望の方へ
保谷駅前こころのクリニックは、保谷駅北口階段前、いなげや保谷駅前店2階にある、完全予約制の小規模な心療内科・精神科クリニックです。平日夜間、日曜・祝日も診療しています。
安全で安定した診療体制を維持するため、診療枠をあらかじめ定めており、初診で受け入れられる人数にも限りがあります。
当院は、長時間の傾聴やカウンセリングだけを主な目的とする外来ではありません。限られた診察時間の中で、動悸、不安、睡眠、通勤、仕事への影響、検査歴、服薬状況を確認し、必要に応じて薬物療法を含む現実的な治療方針を検討します。
WEB問診の送信は、予約の確定ではありません。WEB問診を書けば、必ず初診予約が取れる仕組みでもありません。
医師が問診内容を確認し、当院の診療体制でお力になれると判断した場合にのみ、WEB予約をご案内します。
症状の重さ、身体疾患の可能性、これまでの治療歴、必要となる支援、受診目的などによっては、内科、循環器内科、または他の精神科医療機関の方が適している場合があります。
小規模クリニックのため、すべての方、すべてのご相談をお引き受けできるわけではありません。あらかじめご了承ください。
毎朝の動悸が、遅刻や欠勤へ変わる前に。初診をご希望の方は、まずWEB問診から現在の状態をお知らせください。
保谷駅前こころのクリニック
