2026年3月30日
朝になると、仕事へ行く準備はできる。
会社にも何とか着いている。
けれど、以前とは違う。
眠れないまま朝になる。
駅へ向かうだけで疲れる。
仕事中は何とか振る舞っているのに、帰宅すると何もできない。
休日に寝ても、月曜日までに戻らない。
「まだ出勤できているのだから、休職するほどではない」
そう考えながら、何週間も続けていることがあります。
休職を考えるときに大切なのは、「会社へ行けるか、行けないか」だけではありません。
今の働き方を続けるために、以前よりどれほど無理が必要になっているか。
そこを見ることが重要です。
出勤できていても、状態が保たれているとは限りません
以前は、朝起きて支度をし、そのまま会社へ行けていた。
今は、
・起きてから何度も横になる
・朝食が入らない
・家を出るまでに時間がかかる
・電車の中ですでにぐったりしている
・仕事中に集中が続かない
・小さな判断にも時間がかかる
・帰宅すると食事や入浴も後回しになる
・休日のほとんどを寝て過ごす
という状態になっている。
同じ「出勤できている」でも、中身はかなり違います。
休職の要否を考えるときには、結果として出勤できたかだけでなく、その一日を維持するためにどれほど負担がかかっているかを確認します。
休職するかどうかは、一つの症状だけでは決まりません
眠れない。
動悸がする。
涙が出る。
気分が落ち込む。
こうした症状は大切な情報ですが、一つ当てはまるだけで休職が必要と決まるわけではありません。
診察では、
・朝、予定どおり起きられているか
・欠勤や遅刻が増えていないか
・仕事中の集中力や判断力が落ちていないか
・ミスが増えていないか
・食事や入浴など帰宅後の生活が保てているか
・休日にある程度回復しているか
・仕事から離れている時間にも症状が続いているか
などを確認します。
仕事への影響だけでなく、仕事以外の生活がどこまで保たれているかも重要です。
「仕事がつらい」だけで休職が決まるわけではありません
職場に苦手な人がいる。
仕事量が多い。
異動してからつらい。
上司との関係が負担になっている。
こうした事情があっても、それだけで医学的に休職が必要と決まるわけではありません。
反対に、本人が
「まだ働けます」
と思っていても、睡眠が大きく崩れ、仕事上のミスが増え、帰宅後の生活も維持できなくなっていることがあります。
本人の希望だけでも、職場の事情だけでも決めない。
現在の症状と、生活・就労への影響を合わせて考えます。
休職以外の対応を考える場合もあります
仕事がつらくなったときの選択肢は、
「そのまま働く」
「完全に休職する」
の二つだけとは限りません。
状態によっては、通院しながら経過を見ることもあります。
職場側で可能な範囲の勤務調整が行われる場合もあります。
一方、出勤を続けることで睡眠や生活がさらに崩れている場合には、いったん仕事から離れて休養することを検討することがあります。
どの対応が適切かは、その時点の状態によって異なります。
「あと少し頑張れば」だけで判断しない
繁忙期が終わるまで。
この案件が終わるまで。
人事異動まで。
仕事には区切りがあるようで、次の仕事が続きます。
そのため、
「あと少しなら何とかなる」
だけでは、休むタイミングを決められないことがあります。
見るべきなのは、仕事の予定ではなく現在の状態です。
以前より眠れなくなった。
出勤前の症状が強くなった。
欠勤や遅刻が出始めた。
仕事以外の生活まで維持しにくくなった。
こうした変化が続いているなら、働き方を含めて確認する意味があります。
診断書について
休職を考えて受診したからといって、必ず診断書が作成されるわけではありません。
診断書については、現在の症状、経過、生活への影響、就労状況などを確認したうえで、医学的に必要かどうかを判断します。
また、医療機関が会社との交渉を行ったり、職場内の問題そのものを解決したりするものではありません。
診察で確認するのは、ご本人の現在の状態と、就労を続けることが医学的にどの程度可能かという点です。
受診前に確認しておくとよいこと
長い経緯をすべて説明する必要はありません。
まず、
・いつ頃から調子が変わったか
・一番困っている症状は何か
・睡眠はどう変わったか
・仕事にどのような支障が出ているか
・帰宅後や休日の生活はどうなっているか
を確認しておくと、現在の状態が伝わりやすくなります。
「職場で何があったか」だけでなく、
「その結果、自分の生活と仕事がどう変わったか」
を見ることが大切です。
保谷駅前こころのクリニックを受診される方へ
当院は完全予約制です。
初診をご希望の方は、最初にWEB問診をご入力ください。
休職について迷っている場合には、いつ頃から症状が続いているのか、睡眠や仕事、帰宅後の生活にどのような変化が出ているのかをご記入ください。
WEB問診の内容を事前に確認し、当院の診療体制で対応可能と判断した方にWEB予約をご案内しています。
WEB問診を送信しただけでは予約は確定しません。また、すべての方に予約をご案内しているわけではありません。
症状やこれまでの経過、現在の状態などから、当院での診療が適さないと判断した場合には、予約のご案内を行わないことがあります。
休職の要否は、「まだ出勤できているか」だけでは決まりません。
仕事と生活が今どの程度保たれているのか。
そこを確認したうえで判断します。
保谷駅前こころのクリニック
