第265話 休職から復職へ|「戻れるか」より「戻ったあとも保てるか」を考える|保谷駅前こころのクリニック|西東京市「保谷駅」北口すぐの心療内科

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第265話 休職から復職へ|「戻れるか」より「戻ったあとも保てるか」を考える

第265話 休職から復職へ|「戻れるか」より「戻ったあとも保てるか」を考える|保谷駅前こころのクリニック|西東京市「保谷駅」北口すぐの心療内科

2026年4月12日

保谷・西東京市・大泉学園周辺で、休職や復職を相談したい方へ

休職すべきか迷っている方。
休職中の過ごし方がわからない方。
復職の時期を、どのように考えればよいのか悩んでいる方へ。

休職に入った日は、少しだけ肩の力が抜けることがあります。

朝、職場へ向かわなくてよい。
今日は休んでよい。

それだけで、張りつめていたものが少し緩む方もいます。

ところが、数日たつと、別の不安が出てきます。

「いつまで休めばよいのだろう」
「このまま戻れなくなったらどうしよう」
「休んでいるのに、あまり良くなっていない」
「そろそろ復職した方がよいのではないか」

休職は、単に出勤を止める期間ではありません。

睡眠、起床時刻、日中の過ごし方、不安が強くなる場面などを確認しながら、崩れた生活の土台を組み直していく時間です。

そして復職も、会社に戻る日を決めることではありません。

戻ったあとも、生活を壊さずに働ける形をつくること。

そこまで考えて、初めて復職の準備が始まります。

出勤できていても、働き続けられる状態とは限りません

休職を考える方の多くは、ある日突然動けなくなったわけではありません。

かなり前から、少しずつ無理を重ねています。

夜になっても仕事のことが頭から離れない。
布団に入っても眠れない。
朝になると動悸や吐き気がする。
駅や職場の近くで不安が強くなる。
文章を読んでも頭に入らない。
以前ならできていた判断に時間がかかる。
人から話しかけられるだけで疲れる。
帰宅すると、着替える力も残っていない。
休日はほとんど寝て終わる。
理由もなく涙が出る。

それでも出勤できていると、本人も周囲も「まだ働けている」と考えてしまいます。

しかし、出勤できることと、生活全体を保ちながら働き続けられることは別です。

仕事だけで力を使い切り、食事、入浴、家事、家族との会話が維持できなくなっている場合、すでにかなり無理をしている可能性があります。

出勤できていることと、働き続けられる状態であることは同じではありません。

仕事を続けることでさらに悪化する可能性があるときには、休職を治療の一部として考えることがあります。

休職は、逃げることではありません。

これ以上崩れる前に、いったん負荷を下げるための現実的な方法です。

休職した直後に元気にならなくても、不思議ではありません

「仕事を休めば、すぐに楽になると思っていた」

診療の中で、そのように話される方がいます。

ところが実際には、休職したばかりの時期に、

休んでいるのに眠れない。
何もしていないのに疲れる。
一日中、仕事のことを考えてしまう。
何をして過ごせばよいのかわからない。
休んでいる自分を責めてしまう。
復職や退職のことばかり調べてしまう。

そのような状態になることがあります。

長いあいだ緊張していた心と体は、休職届を出した瞬間に切り替わるわけではありません。

仕事を休んでも、頭の中ではまだ出勤が続いている。

そのような時期があります。

休職の初期に必要なのは、有意義な予定を詰め込むことではありません。

眠る。
食事をとる。
入浴する。
朝と夜の区別をつける。
服薬がある場合は、指示どおり続ける。
必要な通院を途切れさせない。

まずは、こうした生活の土台を保つことが先です。

休職したのだから、運動をしなければならない。
資格の勉強をしなければならない。
何か成果を出さなければならない。

そう考えると、休職中にも「できない自分」を責めることになります。

休職の初期には、何かを足すより、負担を減らす方が大切なことがあります。

回復は、階段のようには進みません

昨日は少し外に出られたのに、今日は動けない。

数日眠れていたのに、また眠れなくなった。

少し良くなったと思ったのに、会社からのメールを見た途端に苦しくなった。

こうした変化があると、

「全然治っていない」
「また振り出しに戻った」

と感じるかもしれません。

しかし、心身の回復は、毎日少しずつ良くなる階段のようには進まないことがあります。

良い日と悪い日を行き来しながら、数週間単位で少しずつ安定していく。

そのような回復の仕方も珍しくありません。

大切なのは、一日の調子だけで結論を出さないことです。

眠れる日が少しずつ増えている。
起床時刻のずれが小さくなっている。
朝の動悸や吐き気が軽くなっている。
横になっている時間が減っている。
短時間なら外出できる。
食事や入浴が安定している。
仕事のことを考えても、以前ほど強く動揺しない。

昨日より今日が良いかではなく、先月より今月がどう変わったか。

そのくらいの幅で見た方が、実際の回復を捉えやすくなります。

早く戻りたい理由と、復職できる状態かどうかは別です

休職が長くなると、さまざまな不安が出てきます。

収入が減る。
職場に迷惑をかけている。
自分の仕事がなくなるかもしれない。
周囲からどう思われているかわからない。
休職期間の期限が近づいている。

こうした事情から、「早く戻らなければ」と思うのは自然なことです。

ただし、早く戻りたい事情があることと、実際に復職できる状態であることは同じではありません。

十分に整わないまま復職すると、

帰宅後に何もできなくなる。
また眠れなくなる。
朝の動悸が強くなる。
休日をすべて寝て過ごす。
数週間で再び出勤できなくなる。

そのようなことがあります。

復職では、「一度出社できるか」だけを見ないことが大切です。

一日働いたあと、翌日も起きられるか。

ここまで含めて考える必要があります。

復職の判断で見るべきなのは、瞬間的な元気ではなく、生活の持続力です。

復職を考えるときに確認したいこと

復職できる時期は、一律には決められません。

診断名が同じでも、仕事内容、通勤時間、職場環境、家庭の状況によって必要な回復の程度は変わります。

そのうえで、診療では主に次の点を確認します。

朝、仕事に近い時間に起きられるか

昼過ぎに起きて夜中まで起きている生活のままでは、復職後の負担が大きくなります。

一日だけ早く起きられたかではなく、ある程度継続して起床時刻を保てるかを見ます。

日中に起きて活動できるか

午前中に起き、着替え、食事をとり、ある程度の時間を横にならずに過ごせるか。

復職後には、ここに通勤、仕事、人とのやり取りが加わります。

外出や通勤に近い負荷に耐えられるか

近所の買い物だけではなく、通勤に近い時間帯に外出できるか。

電車、人混み、駅、職場の近くで症状が強くならないかも確認します。

一度できたかではなく、何度か続けても大きく崩れないかが大切です。

予定の翌日まで生活を保てるか

外出や用事の直後だけでなく、その日の夜や翌日の状態も見ます。

一つ予定を入れただけで翌日ほとんど動けなくなる場合、まだ勤務負荷に耐えにくいことがあります。

復職は、以前と同じ働き方を再現することではありません

「復職するなら、以前と同じように働かなければならない」

そう考える方がいます。

しかし、休職前と同じ仕事量、同じ残業時間、同じ責任を初日から求めると、負担が大きすぎることがあります。

職場の制度や業務内容によっては、

短時間勤務。
残業や休日出勤の制限。
業務量の軽減。
対人負荷の高い仕事を一時的に減らす。
勤務時間を段階的に延ばす。
配置や担当業務に配慮を受ける。

そのような調整を検討することがあります。

すべての職場で希望どおりの対応ができるとは限りません。

それでも、復職直後から100%を求めるのではなく、どの程度の負荷なら続けられるかを考えることには意味があります。

復職は、元の自分を完全に再現する作業ではありません。

これからも続けられる働き方へ、現実に合わせて組み直す作業です。

「大丈夫です」だけでは、復職の状態はわかりません

診察で復職について相談するとき、気持ちを伝えることは大切です。

ただし、

「もう大丈夫です」
「まだ不安です」
「早く戻りたいです」

という言葉だけでは、生活の状態を十分に把握できないことがあります。

診察では、

何時に寝て、何時に起きているか。
日中は何をして過ごしているか。
週に何回外出しているか。
電車に乗れるか。
人と会ったあとに強く疲れないか。
家事や買い物ができているか。
職場を想像したときに、どのような症状が出るか。

そうした具体的な情報が重要になります。

復職の判断材料になるのは、気合いの強さではなく、暮らしの具体性です。

保谷駅前こころのクリニックでは、受診前にWEB問診をご記入いただいています。

睡眠、朝の状態、外出、仕事の状況、休職までの経緯を事前に整理していただくことで、診察では重要な部分から確認しやすくなります。

過去の経緯を一から並べることだけに時間を使うのではなく、

「現在、何が整っているのか」
「まだ何が足りないのか」
「次の受診までに何を確認するのか」

という、治療に必要な話へ進みやすくなります。

休職中の通院は、診断書を受け取るだけの時間ではありません

休職中の通院を、診断書や傷病手当金の書類を受け取るためだけのものと考える方もいます。

しかし、実際には通院のたびに、

睡眠は安定してきたか。
朝の症状は変化したか。
食事や入浴は保てているか。
日中の活動は増えているか。
外出後に強く消耗しないか。
薬の効果や副作用はどうか。
仕事を考えたときの反応は変わったか。

そうした点を確認します。

当院が大切にしているのは、

薬で整える部分。
考え方や行動を整える部分。
環境調整を考える部分。

この三つを分けて考えることです。

眠れない状態や強い不安には、薬が役立つことがあります。

一方で、薬だけでは職場の業務量や人間関係は変わりません。

生活リズムを整えること。
少しずつ活動を戻すこと。
復職後の負荷を調整すること。

今の状態に必要な部分を、組み合わせて考えていきます。

休職中に「正解の過ごし方」を探しすぎない

休職中の過ごし方を調べると、さまざまな情報が出てきます。

毎日散歩をした方がよい。
図書館へ通った方がよい。
資格の勉強はしない方がよい。
旅行へ行ってはいけない。

しかし、起き上がるだけで精一杯の時期と、外出の練習が必要な時期では、やるべきことは同じではありません。

誰かに良かった方法が、そのまま自分に合うとも限りません。

休職中に大切なのは、「立派な療養生活」を送ることではありません。

今の状態を見ながら、負荷を上げる時期と下げる時期を調整することです。

休職は、空白の時間ではありません。
生活を立て直すために、負荷を測り直す時間です。

仕事を辞めるかどうかは、消耗している時期に急いで決めない

休職すると、

「もう辞めた方がよいのではないか」
「この職場に戻る意味があるのか」

と考えることがあります。

職場環境そのものに大きな問題がある場合、退職や転職を検討することはあります。

ただし、眠れず、集中力も落ち、悲観的になっている時期には、判断が一方向へ傾きやすくなります。

緊急性がない場合は、症状が少し落ち着いてから考えることも選択肢です。

休職期間や会社の制度を確認し、復職した場合と退職した場合を分けて整理します。

「今の職場へ必ず戻る」と決める必要もありません。

反対に、「今すぐ辞める」と決める必要もありません。

体調を整えながら、判断できる状態を取り戻すことが先になる場合があります。

休職から復職までに大切なのは、「戻ったあと」を診ること

休職から復職までの経過は、単純ではありません。

休めば自動的に元へ戻るわけではなく、強い意志だけで復職できるものでもありません。

大切なのは、

睡眠。
朝の状態。
食事や入浴。
日中の活動。
外出や通勤への耐え方。
集中力。
不安や落ち込みの波。
復職後の業務負荷。
帰宅後の生活を保てるか。

そうした具体的な部分を見ることです。

出勤初日だけを見れば、復職できたように見えることがあります。

しかし、本当に大切なのは、その後です。

一週間後も通えるか。
一か月後も眠れているか。
仕事だけでなく、食事や入浴も続けられるか。

復職のゴールは、職場の入口ではありません。
働きながら生活を保てる地点です。

日曜診療のクリニックでは、復職後の受診もスムーズです。

保谷・西東京市・大泉学園周辺で、休職や復職について相談したい方へ

保谷駅前こころのクリニックは、西武池袋線・保谷駅北口の階段を降りた目の前、いなげや保谷駅前店2階にあります。

月曜日から木曜日は夜20時まで、日曜日も診療しています。

休職中の方だけでなく、仕事を続けながら受診したい方にも通院しやすい時間帯を設けています。

まだ休んだ方がよいのか。
そろそろ復職を考えてよいのか。
眠れない状態や、朝の動悸、不安について相談したい。
休職の診断書や傷病手当金に関する通院について確認したい。

そのように感じた方は、まずWEB問診から、今の状態をお知らせください。

当院は完全予約制です。

ご記入いただいたWEB問診をもとに、医師が内容を確認し、当院でお力になれると判断した場合に、WEB予約をご案内します。

WEB問診には、可能な範囲で、次の5点をご記入ください。

休職に至った経緯。
現在困っている症状と睡眠の状態。
朝や日中をどのように過ごしているか。
外出や電車利用、仕事を考えたときの反応。
これまでの治療歴と、診断書などに関するご希望。

WEB問診は、きれいな文章を書くためのものではありません。

「朝になると吐き気がする」
「昼まで起きられない」
「会社のメールを見ると動悸がする」

そのような具体的な情報が、現在の状態を考える手がかりになります。

今の状態を受診前に整理しておくことで、診察では、本当に必要な話から始めやすくなります。

なお、当院は小規模な予約制クリニックです。

限られた予約枠の中で、WEB問診をご記入いただいたすべての方に、受診をご案内できるわけではありません。

入院を含む集中的な治療、多職種による手厚い支援、緊急対応などが必要と考えられる場合には、より適した精神科医療機関での診療をご案内することがあります。

保谷駅前こころのクリニック
心療内科・精神科
保谷駅北口の階段を降りた目の前
いなげや保谷駅前店2階
月曜日から木曜日は夜20時まで、日曜も診療可能
完全予約制

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