2026年6月03日
仕事には行けているけど限界かもしれない、帰宅後に動けない、休日に休んでも疲れが取れない方へ。働きながら治療するか、休職を考える目安と、診断書相談について解説します。ひばりヶ丘から一駅、保谷駅前の心療内科です。
朝、目覚ましが鳴る。
止める。もう一度鳴る。スマートフォンに手を伸ばして、時刻を見る。
起きなければ間に合わない。
わかっているのに、身体はすぐには動きません。
それでも何とか着替え、ひばりヶ丘駅へ向かう。電車に乗って、職場には時間どおりに着く。席に座れば、仕事も一応はできる。
周囲から見れば、普段と大きく変わらないように見えます。
「おはようございます」と挨拶をする。メールに返信する。頼まれた仕事も終わらせる。会議では必要な発言もする。
ただ、以前とは違う。
文章を読んでも内容が頭に残らない。簡単な判断に時間がかかる。人から声をかけられるたびに、身体が固くなる。昼休みになっても食欲がなく、机に座ったまま時間がどんどん過ぎていく。
帰宅すると、玄関で鞄を置いたまま動けなくなる。
入浴も食事も後回しになり、気づけばソファで倒れて眠ている。深夜に目を覚まし、そこから仕事のことを考え眠れなくなる。
翌朝、また同じ一日が始まります。
仕事には行けている。
だから、まだ大丈夫だと思う。
けれど本当は、仕事へ行くことだけで、その日に使える力をほとんど使い切っている。
「まだ休んでいません」と話す方
診察室で、患者さんが言います。
「仕事には毎日行っています。休んではいません」
少し安心したかのような口調で。
そこで、仕事から帰ったあとの様子を聞きます。
「帰宅してから、食事は取れていますか」
「あまり食べていません。作る気力がなくて」
「お風呂はどうですか」
少し間が空きます。
「朝にシャワーを浴びることが増えました。夜は、風呂はキャンセルしてそのまま寝てしまいます」
「休日は何をしていますか」
「ほとんど寝ています。でも、月曜日になっても疲れが取れていません」
ここまで聞くと、「仕事へ行けている」という一言だけでは、現在の状態を表せないことがわかります。
出勤はできていても、帰宅後の生活が保てていない。休日をすべて回復に使っても、次の週に間に合わない。
そのような働き方を、長く続けることは難しくなります。
出勤できていることと、生活を保ちながら働けていることは、同じではありません。
限界は、突然来るとは限らない
「ある日、急に会社へ行けなくなりました」
そう見える方でも、詳しく話を聞くと、その前から小さな変化が続いていることがあります。
日曜の夜だけ眠れなくなった。
朝食を取らなくなった。
仕事中の確認が増えた。
人の話が頭に入らなくなった。
帰宅後、着替えずに眠るようになった。
休日に外へ出なくなった。
一つひとつを見ると、仕事を休むほどのことではないように思えます。
本人も、「忙しいから」「季節のせい」「もう少し頑張れば慣れるはず」と考えます。
ところが、これらが重なると、生活の余白がなくなります。
仕事で予定外の出来事が一つ起きただけで、立て直せない。上司から追加の仕事を頼まれただけで、涙が出そうになる。電車が遅れただけで、そのまま会社へ行けなくなりそうになる。
限界は、倒れた日に突然できたのではありません。
その前から少しずつ、戻れる場所がなくなっているのです。
「仕事を続けたい」と「今のまま続ける」は別の話です
休職を考える方の多くが、仕事を辞めたいわけではありません。
むしろ、仕事を続けたいからこそ、休むことに抵抗があります。
「ここで休んだら、職場へ戻れなくなる気がします」
「同僚に迷惑をかけたくありません」
「もう少し頑張れば、忙しい時期を越えられると思います」
どれも、もっともな気持ちです。
ただ、仕事を続けたいことと、現在の働き方をそのまま続けることは同じではありません。
仕事量を調整する。残業を減らす。睡眠を立て直す。治療を始めながら働く。一時的に休み、生活を戻してから復職する。
仕事を続けるための方法は、一つではありません。
休むか働くかではなく、働き続けるために何を変えるか。
診察では、そこから考えます。
休職した方がよいのか、自分では決めきれない
「先生、私は休職した方がよいのでしょうか」
涙を流しながら診察室で聞かれることがあります。
その場で、仕事がつらいという理由だけから結論を出すことはできません。
夜は何時間眠れているのか。朝、決まった時刻に起きられるのか。食事や入浴はできているか。仕事中にミスが増えていないか。判断力は保たれているか。休日に回復できているか。
症状が職場にいる間だけなのか、帰宅後や休日の生活にも広がっているのかも確認します。
まだ生活を保てていて、仕事の負荷を下げれば継続できそうな場合には、働きながら治療する方法もあります。
一方、ほとんど眠れていない、食事が取れない、仕事の内容が頭に入らない、帰宅後の生活も保てていない状態では、休養を含めて考えた方がよい場合があります。
休職は、仕事から逃げるためだけのものではありません。
これ以上崩れる前に、仕事へ戻れる状態を残しておくためのお休みになることもあります。
ひばりヶ丘から働きに出ている方へ
ひばりヶ丘から西武池袋線で、池袋方面や都心へ通勤している方は少なくありません。
急行に乗り、職場へ向かう。帰りは遅くなり、ひばりヶ丘駅へ帰り着いたころには、気力が残っていない。
翌朝になると、また電車へ乗ります。
仕事を続けながら心療内科へ通う場合、通院そのものが新たな負担になることもあります。遠い場所へ行き、長く待ち、帰宅がさらに遅くなれば、治療を続けることが難しくなります。
保谷駅前こころのクリニックは、ひばりヶ丘駅から西武池袋線で一駅、保谷駅北口の階段を降りた目の前にあります。保谷駅ホームから北側に見える、いなげや保谷駅前店2階です。
平日は夜まで、日曜・祝日も診療しています。
仕事を続けながら通院したい方が、生活の中に診療を組み込みやすい場所を目指しています。
まだ仕事へ行けている今、確認してよい
完全に出勤できなくなるまで、受診を待つ必要はありません。
毎朝、身体を引きずるように会社へ行っている。帰宅後は何もできない。休日に寝続けても回復しない。以前ならしなかったミスが増えた。
それでも仕事には行けているため、自分の不調を小さく見積もってしまう方がいます。
しかし、受診するかどうかは、
仕事を続けるために、睡眠、食事、休日、家での生活をどこまで失っているか。
そこを整理する必要があります。
倒れるまで働けたことより、倒れずに働き続けられることの方が大切です。
仕事を辞めたいわけではない。できれば今の仕事を続けたい。ただ、このままでは難しい気がする。
その段階で、一度現在の状態を確認してよいと思います。
初診をご希望の方へ
当院は完全予約制です。
ご記入いただいたWEB問診を医師が確認し、当院でお力になれると判断した場合に、WEB予約をご案内します。問診への記入だけで予約が確定するわけではありません。
WEB問診には、不眠、不安、動悸、気分の落ち込みだけでなく、勤務時間、欠勤の有無、仕事中の変化、帰宅後や休日の生活についても具体的にご記入ください。
休職や診断書について迷っている場合には、すでに休職を決めているのか、仕事を続ける方法も検討したいのかについてもお知らせください。
小規模クリニックで診療枠が限られているため、症状の内容、安全性、診療体制などにより、すべてのご相談をお引き受けできるわけではありません。
仕事には行けている。しかし、仕事以外の生活が崩れ始めている。
そのような方は、完全に動けなくなる前に、現在の状態をWEB問診からお知らせください。
保谷駅前こころのクリニック
