2026年6月06日
やっと休日になった。
目覚ましをかけなくてもいい。
会社にも行かなくていい。
それなのに、朝起きてしばらくすると、会社で言われた嫌な一言が浮かんでくる。
コーヒーを飲んでいても思い出す。
買い物をしていても思い出す。
テレビを見ていても、途中から内容が入ってこない。
そして夕方になると、
「今日、何もしていないのに疲れた」
と感じる。
診察室でこういう話を聞くと、私は何時間休んだかだけではなく、
「その休日で、どのくらい自分が戻ってきましたか」
と考えることがあります。
休日の長さと、回復した量は同じではないからです。
カレンダーが休みでも、頭の中まで休みとは限りません
土曜日。
日曜日。
祝日。
カレンダー上では休みです。
しかし、人の頭はカレンダー通りには切り替わってくれません。
上司から言われた言葉。
会議で注意された場面。
同僚の表情。
その場で言い返せなかったこと。
それらが何度も戻ってくると、身体は自宅にいても、気持ちは何度も職場へ連れ戻されます。
「会社へ行っていない」
ことと、
「会社から離れて休めている」
ことは、同じではありません。
休日はある。
でも、回復する時間が少ない。
そんな状態があります。
「何もしなかったのに疲れた」を、休み方の問題だけにしない
「休日はずっと家にいました」
「かなり寝ました」
「何もしていないのに疲れが取れません」
こう話されることがあります。
このとき、
「もっと休めばよい」
だけでは説明しきれない場合があります。
身体は止まっていても、頭の中で仕事が何度も再開しているからです。
横になりながら上司との会話を再生する。
入浴しながら次に何を言われるか考える。
昼寝から起きた瞬間に仕事を思い出す。
これでは、時計の上では何時間休んでいても、
「休んだ感じがしない」
ということがあります。
私は「休んだか」より「休んだ後」を見ることがあります
診察では、休日に何をしたかだけでなく、
以前の休日と比べてどう変わったかを見ることがあります。
以前は昼まで寝れば少し元気になった。
友人に会えた。
買い物に行けた。
映画を見ている間は仕事を忘れられた。
ところが今は、
何をしていても途中から仕事を考える。
予定を入れたくなくなる。
好きだったことにも集中できない。
日曜日の夕方になっても、疲れがほとんど減っていない。
私はここを気にします。
「一日休んだか」ではなく、
「一日休んで、自分がどれくらい戻ったか」
です。
休日を「仕事を一度も考えなかったか」で採点しない
休日に会社のことを一度思い出したからといって、
「また考えてしまった」
「今日は休めなかった」
と、その休日全体を失敗にしなくてもよいと思います。
嫌な出来事があれば、思い出すことはあります。
大切なのは、
一度も思い出さなかったかではなく、
思い出したあと、自分の時間に戻れたか。
です。
会社のことを思い出した。
でも、そのあと食事に戻れた。
散歩に戻れた。
テレビの続きを見られた。
誰かとの会話に戻れた。
昼寝ができた。
それなら、休日の全部を会社に渡したわけではありません。
私は、
「休日を守るとは、会社を一度も思い出さないことではなく、思い出しても自分の時間に戻ってこられること」
だと考えています。
休みを使ったのに、回復量が増えないとき
気になるのは、
何をしても仕事に戻ってしまう。
気づけば長い時間、同じ会話を考えている。
眠っても回復した感じがしない。
以前好きだったことにも集中できない。
休日の終わりにも、疲れがほとんど減っていない。
そんな状態が続くときです。
例えば金曜日の夜の疲れを10とします。
日曜日の夕方には5くらいまで戻っているのか。
まだ9なのか。
厳密に点数をつける必要はありません。
ただ、
「休みを使ったのに、回復量が増えていない」
ということは、大切な情報です。
休日は、ただ仕事をしない日ではありません。
自分の生活へ戻る日でもあります。
会社で起きた数秒の出来事に、休日全部を貸し出さない
会社で嫌なことを言われれば、考えるのは自然です。
無かったことにする必要もありません。
許す必要もありません。
ただ、その数秒の出来事に、
土曜日の朝。
日曜日の昼。
食事の時間。
好きなことをする時間。
眠る前の時間。
まで全部使わせる必要はありません。
私は、
「会社で起きた数秒の出来事に、休日を丸ごと貸し出さない」
という考え方も大切だと思っています。
考える時間と、回復する時間を同じにしない。
休日の一部を、自分に返していく。
それでよいのです。
WEB問診には「休日がどう変わったか」を書いてください
会社で何を言われたかを、最初から最後まで詳しく書く必要はありません。
診療では、その後に起きている変化も重要です。
例えば、
「平日は仕事に行っていますが、休日になっても上司から言われたことを何度も思い出します。予定を入れずに休んでも疲れが取れず、以前好きだったことにも集中できなくなりました」
そのくらいで十分です。
以前の休日と、今の休日で何が変わったのか。
休んだ後に少し戻った感じがあるのか。
そこを、そのまま書いてください。
当院は完全予約制です。
ご記入いただいたWEB問診をもとに、医師が内容を確認し、当院でお力になれると判断した場合に、WEB予約をご案内します。
予約枠が限られる小規模クリニックのため、すべてのご相談をお引き受けできるわけではありません。
「休日はあるのに、回復した感じがしない」
そう感じる方は、
今の休日が以前とどう変わったのか、そのままWEB問診に書いてみてください。
保谷駅前こころのクリニック
